広大な大地を旅したい、北海道ご当地鉄道事情 道東・道北で長距離列車を思う存分満喫しよう

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最北端の稚内駅を目指す宗谷本線の特急は「宗谷」と「サロベツ」(撮影:鼠入昌史)
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冬、雪に覆われる北の大地・北海道。どうせ北海道を旅するならば、試される大地が本領を発揮する冬がいい。そんなわけで函館から海線・山線をたどりながらようやくたどり着いたのが道都・札幌である(前回記事「函館―札幌をどう旅する?北海道ご当地鉄道事情」参照)。

札幌は人口200万人に迫ろうかという日本屈指の大都市だ。東京特別区を除けば、横浜・大阪・名古屋に次ぐ日本第4の都市である。そんな大都市のターミナル、札幌駅を起点にさらに北海道の旅を続けることにしよう。

試される道東、道北の旅

ようやく札幌にやってきた、という思いがあるからもうこれで北海道の半分はクリアしたものだろうと勘違いしてしまう。しかし、実際はまだまだこれから。本当に“試される”のは札幌から道東、道北への旅である。

道央と道東を結ぶ石勝線。トンネルが多いが、明かり区間では北海道らしい風景の中をゆく(撮影:鼠入昌史)

札幌駅からの鉄道の旅は、主に2つの行き先を選ぶところから始めねばならぬ。1つは、道東を目指す石勝線特急「とかち」「おおぞら」の旅。もう1つは、道北を目指す「宗谷」など。どちらでもいいのだが、ひとまず北海道第2の都市である旭川に向かうとしよう。函館本線の札幌―旭川間は、特急「カムイ」「ライラック」が1時間に1、2本のペースで運転されている特急街道だ。

札幌駅を出た旭川行きの特急は、ひたすら石狩平野を北に向かって走ってゆく。札幌―旭川間、なんとなく近いような気がしてしまうが特急に乗っても1時間半近くかかるほどに離れている。札幌近郊の住宅地を抜けるとそのあとはほとんど永遠に車窓には石狩平野の田園地帯(というか冬だと雪景色)が広がっている。

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