函館―札幌をどう旅する?北海道ご当地鉄道事情 特急「北斗」で味わえない"山線"の超ローカル感

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雪の中をゆく函館本線“山線”の電気式気動車「H100形」(撮影:鼠入昌史)
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ずいぶん前、誰かが言ったのか何かの本で読んだのかはわからないが、旅の要諦は“暑い時期には暑い場所に、寒い時期には寒い場所に行くこと”だと聞いたことがある。そのほうが行った先の本当の魅力がわかるから、というのだ。確かにごもっともな気もするが、一方で旅にそこまでストイックさを求められても困るとも思う。

まずは新幹線で北海道入り

いずれにしても、この格言に従えばこれからの季節は北に行かねばならぬ。日本でいちばん寒い土地は、いうまでもなく北海道である。雄大なる北の大地は雪景色でこそよく映える。とはいえ冬の北海道は慣れないドライバーがクルマで巡るにはハイリスク。となれば、暖かな車内でぬくぬくしながら車窓を眺めていればいいだけの鉄道旅こそ、冬の北海道にうってつけなのだ。さあ、北海道の鉄道の旅をはじめよう。

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まずはとにかく北海道に入らねばならぬ。たいていは飛行機を使って新千歳空港に降り立つ。空港の地下にある千歳線の駅から快速エアポートにでも乗り込んで、ひとまず札幌を目指す。これが将棋でいうなら定跡中の定跡、初手7六歩みたいなものである。

しかし、せっかく北海道を鉄道で巡るならばそれではつまらない。2016年に北海道新幹線が開通し、東京から乗り換えなしでE5系(H5系かもしれない)の快適なシートに身を委ねているだけで北海道まで連れて行ってくれるのだ。それも終点は比較的北海道の入口に近い新函館北斗駅。もうこれは、北海道入りは新幹線一択だ。

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