「教育虐待の予兆」親が言いがちな3つのフレーズ 中学受験で見える「親自身の人間的未熟さ」
偏差値を上げるという目的にとらわれてしまうと、人と比較して、より多くやらなければ、ギリギリまで勉強しなければ……となってしまうものです。でも親の役割は、子どものいいコンディションを保ってあげる、それに尽きるのではないでしょうか。
中学受験は、12歳にして試練の連続です。拙著『なぜ中学受験するのか?』では、中学受験を「親子にとっての大冒険」に例えました。回り道を強いられることもあれば、落とし穴に落ちることだってあります。じゃあ、そうなったときに、どうしたらいいんだろう?と親子で考えて人生の糧にしていくことにこそ意味があります。
時には「ズルしたら出し抜けるかな?」などと考えてしまう。そんなときに親子で話し合って、やっぱり正々堂々と行こうよ、などと、人生において大事にすべき価値観を伝えていくことが、中学受験における親の役割だと思います。
「親自身の人間的未熟さ」があぶり出される
中学受験の最中で感じる不安、恐怖、焦り……の原因は、実は子どもではなく、親自身の人間的未熟さです。中学受験は親の人間としての未熟な部分をあぶり出すイベントでもあるのです。僕だって未熟な部分はたくさんあるし、誰だって未熟な部分はある。だから人生って面白い。
その未熟な部分を、自分自身が乗り越えるべき課題として、お子さんの課題とは切り分けて考えられると、子どもへの接し方はだいぶ変わってくるはずです。「子どもの受験を機に、自分の課題に気づかせてもらえたんだ」というぐらいに思えると、中学受験は親にとっても「良薬」になるはずです。
(構成:柳澤聖子)
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