負の感情「ネガティブ癖」から脱却する3つの方法 相手にどう思われているか心配になってしまう

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ものごとをマイナスに捉えやすく、心配しすぎの「ネガティブグセ」訴える人に共通していることとは?(写真:Pangaea/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ®」の大野萌子です。

性格の悩みで多く相談を受けるのが「他者の言動がとても気になる」「自分の発言が相手にどう受け止められたか心配」といった日常のやり取りの中で起こる状況についてネガティブに捉えてしまうというものです。

「ポジティブに捉えられたらいいのに」と思っていてもなかなかうまくいかず、ものごとをマイナスに捉えやすく、心配しすぎの「ネガティブグセ」を訴える人に共通しているのは、自信のなさです。反面、人からよりよく思われたいという気持ちが強いのも特徴です。

ネガティブもポジティブも人間の自然な感情

そもそもネガティブもポジティブも人間の自然な感情で、ネガティブを無理やり「ポジティブにかえなければ」と考えたり、感情を抑える必要はありません。そんなことをすれば、かえって心の中で反動が起こり、本当の気持ちとの間にギャップが生まれてしまいます。それにより苦しむことになるのです。ネガティブグセがある人は、「嫌なことを忘れよう!」と考えますが、考えるほどそれにとらわれて、ネガティブ感情が強化されてしまうので気をつけましょう。

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実は、ネガティブグセは、育った環境に大きく左右されます。主に親や周囲の人から自分の意見をきいてもらえなかった、気持ちを受け止めてもらえなかった経験が多いと、「自分の考えや気持ちを主張すると悪い形で跳ね返ってくる」と思い込みやすくなります。自分が否定されていると感じた経験が、自分の素直な思いを出さないように習慣づけてしまうのです。

もう1つ、「べき論」に縛られやすいのも、ネガティブグセのある人の特徴です。何事にも「こうあるべき」という思い込みが強すぎて、自分で自分を縛りつけてしまうのです。自分の持つ「べき論」に当てはまらないと、さらに自分を責めて、負のループに陥ります。

同じできごとでも、人によって捉え方はそれぞれ。例えば、「料理は手作りであるべき」という考え方に縛られていると、どんなに忙しくても総菜や外食に頼ることに罪悪感を覚えてしまいます。例えば、家族から「忙しいなら外で食べてくるよ」という一言にも、「手料理を作らないことを責められている」と感じたりもするのです。同じできごとでも、「用意しなくていいからラッキー!」と思う人もいるはずです。このようにネガティブグセのある人は、マイナス感情がどんどん大きくなって、自分から「ネガティブの渦」に巻き込まれていきやすいといえます。

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