世界でCO2開示義務化、日本市場にも大きな商機 炭素会計支援パーセフォニCEOに戦略を聞く
炭素会計ビジネスの展望について、パーセフォニのケンタロウ・カワモリCEOに聞いた。
――2023年6月に、IFRS財団傘下の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が企業のサステナビリティ関連の情報開示についての国際基準を最終決定し、2024年1月に発効しました。これを踏まえ、各国・地域でサステナビリティ関連の情報開示の法制化が進みつつあります。
2002年に施行されたアメリカのサーベインス&オクスリー法では、企業の財務情報の開示に関し、企業の最高経営責任者(CEO)および最高財務責任者(CFO)の責任が厳しく定められている。今後、気候変動に関する情報開示においてもCEOやCFOによる署名が求められる。気候関連のデータに不正や重大な不備があった場合に、CEOやCFOの刑事責任に発展する可能性もある。情報開示ルールへの対応はきわめて重要だ。
EUや日本、カナダなどでルール導入進む
――しかし、アメリカではSECの規則導入に反発する声も強く、規則の無効を争う裁判が決着するまでには相当の時間がかかると見られます。SECが規則を一時停止したことによる、開示に対する企業の意欲の低下、排出削減への取り組みの遅れの懸念はありませんか。
今回の件が、企業の取り組みや当社のビジネスに大きな影響を与えるとは思えない。なぜならば、EUやカナダ、日本、シンガポールなど多くの国・地域において、サステナビリティ情報開示の法制化に向けた大きなうねりがあるからだ。
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