負の感情「ネガティブ癖」から脱却する3つの方法 相手にどう思われているか心配になってしまう

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とはいえ、こうした負の感情から抜け出すには、どうしたらいいのでしょうか。具体策をあげたいと思います。

【1】湧き上がるマイナス感情を否定せずとことん浸る

ネガティブグセのある人は、その気持ちをとことん感じて整理する「ひとり時間」を持ちましょう。基本的にひとり時間は、究極のリラックスタイム、心の整理整頓がしやすい時間といえます。「ネガティブになってはダメ」「明るくいなくちゃ」と無理するより、「あいつムカつくな」と腹を立てたり、感情のまま泣いたりして、自分の気持ちをそのまま受け入れることが大切です。

とことんマイナス感情に浸りきると、人は「傷つく→新しい気づき→次の目標」という気持ちの回復が進みやすくなります。ネガティブ感情を否定しないというのは意識すればできるようになること。最初はむずかしくても、浮かび上がった感情を否定せず、そのまま「私は頭にきているんだな」「イヤな気持ちなんだな」とそのまま受け止める感覚を大切にしましょう。

ネガティブは「悪いこと」ではない

【2】自分の気持ちを大切にし、優先する

ネガティブグセのある人は他人を優先しがちです。自分が我慢しても、相手にはわかってもらえないことも多く、フラストレーションがたまります。「こんなに我慢しているのに」と余計につらくなりますし、そもそも自己主張は、悪いことではありません。自分の意見はハッキリ伝え、折り合う地点を見つけていくのがベターです。

特に日本人は、相手をおもんぱかるあまりに人に合わせようとしがちです。自分を押し殺しているうちに自分の気持ちさえわからなくなるので気をつけてください。「自分の気持ちを優先してOK」という感情を心のどこかに持ち、しなくてよい我慢を回避しましょう。

【3】「ネガティブ=悪いこと」という思い込みをなくす

ものごとは悲観的だろうが楽観的だろうが、なるようにしかなりません。そして、想像より悪い結末になることも、それほど多くないのです。「どうせ、なるようにしかならない」と自覚すると、現状を受け入れやすくなります。「ネガティブは悪いこと」と決めつける必要もありません。逆に言えば、ポジティブがいいとも限らないということ。ものごとのリスクを考えたり、心配できたりするということは、繊細な心の持ち主だからでもあるのです。人の言動が気になるということは、それだけ周囲にアンテナを張る気配りができるということです。つまり、見方を変えると、ネガティブグセも自分の長所だったりします。

最も大切なのは自分の素直な気持ちを優先すること。そう意識するクセをつけると、自分の価値観が自覚できるようになります。すると、現状を受け入れやすくなり、自分自身がどうしたいかがわかるようになるのです。
ネガティブグセは、自分次第で改善することができます。少しずつでよいので、心がけていくことで、人生が今より楽になることを願っています。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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