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キリン新社長が語る「晴れ風」ヒット生んだ現場力 発売1週間で100万箱販売には「耳を疑った」

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南方健志(みなかた・たけし)/1961年生まれ。1984年東京大学農学部卒業、キリンビール入社。ミャンマー・ブルワリー社社長、協和発酵バイオ社長、協和キリン取締役、ヘルスサイエンス事業本部長などを経て2024年3月から現職。(撮影:ヒダキトモコ)
国内酒類大手のキリンホールディングス。4月、スタンダード(標準的な価格帯の)ビールとして17年ぶりの新商品を発売し話題となった。ただ、この先を見据えると国内酒類市場の縮小は必至だ。注力するヘルスサイエンス(健康関連)事業を首尾よく収益柱に育成できるのか。3月に着任したばかりの南方健志社長COO(最高執行責任者)に聞いた。

 

――新しいスタンダードビール「晴れ風」は好調なスタートを切りました(注:インタビュー実施日の4月15日時点では、供給が追いつかず出荷調整中)。

年間販売数量目標は430万箱だが、このうち100万箱を発売1週間で販売した。これを聞いた時は耳を疑ったほどだ。特に、味が評価されているのだと思う。

私は技術畑出身で、キリンビールの工場勤務時代に「一番搾り」の味の設計や製法の開発に携わった経験がある。だからこそわかるのだが、「晴れ風」は麦芽100%で、そうすると芳醇で重めの味になりがちなのに、飲みやすい。初めて飲んだ時は「おっ」と驚いた。よく工夫されている。若い人や、一度ビールから離れた人に飲んでもらいたい。この商品でビール離れを食い止めたい。

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