リモート生活で増えたぜい肉を落とす超簡単テク まずは「お腹とお尻」に徹底的にこだわるべし

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長引くコロナ禍で首や肩のコリや腰の張り、下半身のだるさといった体の不調に悩まされている方も多いでしょう。それを放置したまま有酸素運動や筋トレに取り組むのは、つらいものです。まずは体をいたわって良い状態にしてから、アクティブに体を動かすべきなのです。

3つめの理由は、ストレッチには、心のコンディションを整えてくれる働きもあることです。

ゆったりとストレッチを行うと、自律神経のうち、心身を興奮状態に導く交感神経の働きが抑えられ、逆に心身をリラックス状態に導く副交感神経の働きを高める効果があるのです。知らず知らずのうちに心のストレスもたまりやすくなっている昨今。まずストレッチで心もいたわってリセットすれば、自然と運動意欲も高まります。

猫背を続けるとその状態が定着する

4つめの理由はストレッチには姿勢を整える効果もあることです。

今の私たちの生活は、家でもオフィスでも移動中でも圧倒的にイスに座る時間が長く、「日本人は世界で最もイスに座る時間が長い」という研究結果もあるほどです。特にリモートワークなどで家にいる時間が長くなったこの2年はなおさらです。

イスに正しい姿勢で座っているのならばいいのですが、パソコンやスマホの画面が目線より低い位置にあると、目線が下がります。目線が下がると姿勢制御のために、反射的に背中が丸まることになります。

姿勢は、投げる、打つといった「技術」同様、繰り返すほど体に定着していくもの。背中を丸めてイスに座る時間が長くなればなるほど、無意識のうちに背中が丸まった猫背が定着してしまうことになるのです。

この姿勢の悪さは、見た目の印象を老けさせるだけではありません。首や肩のコリ、腰の張りといった体の不調の原因となりますし、有酸素運動や筋トレを行った際のケガの原因にもなります。猫背のまま走ったりスクワットをしたりすると、膝や腰の関節や骨などに余計な負担がかかってしまうからです。これは悪いフォームで投げるピッチャーが肘や肩を痛めやすいのと同じ理屈です。

姿勢を修正するためには、座っていても立っていても背すじが伸びた良い姿勢を心がけて実践することが必要ですが、もう1つ大切なことがあります。それはお尻とお腹をストレッチして、柔軟性を高めること。

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いくら意識して背すじを伸ばそうとしても、お尻の筋肉が硬いと骨盤がうしろに傾いてしまい、また、お腹の筋肉が硬いと胸が下に引っ張られるため、背中全体が丸まってしまうからです。

ですから、私たちがまず行うべきなのは、お尻とお腹のストレッチです。次のページでイスに座ったままでも手軽にできるお尻とお腹のストレッチをご紹介します。

5つめの理由は、柔軟性の低下を放置したまま、いきなり有酸素運動や筋トレを行うと、ケガをしやすいからです。悪い姿勢が骨や関節に負担をかけて、ケガにつながることは先ほど触れた通りですが、それだけではありません。

しなやかな竹が折れにくいように、筋肉も柔軟性があれば強い力が加わっても肉離れなどのケガをしにくいのです。逆に硬い板が割れやすいように、硬くなった筋肉のまま強い負荷が加わると、損傷しやすくなります。健康のために行う有酸素運動や筋トレでケガをしたのでは、元も子もありません。まずはストレッチでコンディションを整えて、次のステップとして有酸素運動や筋トレを取り入れるべきなのです。

次ページ今から始めたいストレッチ2種類を紹介
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