一般社団法人日本トイレ協会の調査によると、男性が1回のトイレ(大便)で使うトイレットペーパーの長さは平均3.15m、女性の大便では平均3.52m、小便では平均1.45mだった。
だが、紙を使うのは、アメリカやヨーロッパ、オセアニア、そしてアジアの一部。ほかの地域で多いのが水の使用だ。アラブ諸国や熱帯地方のトイレには水道のホースがおかれていて、片手にホースをもち尻に水をかけ汚れを落とす。
水を使うといえば、温水洗浄便座も広く使われている。もともとはアメリカの会社が痔の患者用に開発した医療用具だったが、水温が定まらない、水が発射される方向が不安定という課題をかかえていた。
日本メーカーは、使用者が「気持ちいい」と感じる温度の研究、便器から発射する湯を正確に肛門に当てる方法の研究などを行い、現在のような快適な尻ふきが実現している。
2030年までの「トイレの目標」
トイレとSDGsの関係を知っている?
SDGs目標6では「2030年までに、すべての人が安全な水とトイレを利用できる状況を実現し、その持続可能な管理を確立する」と定められている。
そのなかのトイレに関するターゲットは「2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を向ける」とされている。わかりやすく言えば「2030年までに、すべての人が野外で排泄しないですむようトイレと下水施設を整備する」ということだ。
だが現状では、人口の4分の1にあたる20億人が適切なトイレを利用できない環境で生活しており、6億7300万人が屋外排泄していて、目標達成への道のりは遠いとされている。
トイレがないとどんなことが起きるだろう? 水と衛生を専門にする国際NGO WaterAidは、トイレがないことで引き起こされるリスクを以下の6つにまとめている。
1. 大人も子どもも病気にかかる
不衛生な水やトイレ、衛生教育が行き届いていないことによって、毎年28万9000人の子どもたちが下痢で命を落としている。下痢は、子どもたちの身体や精神の発達を妨げる栄養不足の50%に関連する。
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