日本人がトイレを流すのに使う「驚きの水の量」 毎日使っているのに実は知らないトイレの真実

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おがくずには顕微鏡でしか見えないような小さな穴が無数に開いていて、そこが微生物の絶好のすみかとなる。スクリューでおがくずをかき混ぜて酸素を吹き込むことにより微生物の活動は活発になる。同様の効果をねらって熱を加えるタイプもある。このトイレは水使用量ゼロ。下水道などがなくても単体で使用でき、汚水も発生しない。

日本でも、江戸時代から明治・大正時代にかけて、排泄物は畑で肥料として使われていた。昭和時代になると「バキュームカー」というくみ取り専用の車が登場し、住宅を一軒ずつまわり、排泄物をくみ取った。その頃のトイレは排泄物を便器の下の空間にためていた。バキュームカーのタンク内は真空で、そこから長いホースをのばして排泄物をすいあげた。集められた排泄物は、東京都の場合、船にのせて沖にはこび、海に投棄されていた。

尻をふくのは人間だけ

尻はふくの?洗うの?

あらゆる動物のなかで人間だけが尻をふく。イヌやネコは大便をしたあとに尻をふかない。尻をふかなくても肛門はきれいだ。

人間は2本足で立ち、口、胃腸、肛門がほぼ垂直に並んでいる。食べたもの、内蔵、大便には重力がかかり、肛門から出そうになる。それを防ぐために、肛門まわりを強い筋肉でぎゅっとしめている。

一方、4本足で歩く動物は、口、胃腸、肛門がほぼ水平に並ぶ。内臓や大便が肛門から出る心配はなく、肛門まわりの筋肉の力も弱い。そのため排泄時に尻に力を入れると、肛門から直腸の一部が外に出る。そして用を足し終えたら元に戻る。そのため肛門に大便がつくことがなくいつも清潔だ。

これに対して人間は肛門周辺に大便がつきやすく、清潔さを保つために尻ふきが必要だ。肛門が不潔になると、その部分が炎症を起こす。初期は湿疹ができ、かゆみを覚える。かゆいと尻をふくときにこすってしまい、こすると皮膚が荒れ、痔をはじめとする肛門の病気の原因になる。

紙が貴重品だったころは、フキ、シダ、アジサイなど草や木の葉でふいていた。奈良時代から鎌倉時代の頃は、竹や木の板も使われた。

トイレットペーパーが一般向けに売られるようになったのは、19世紀中頃のアメリカ。最初は1枚ずつ使う四角い紙だったが、1880年頃、現在のようなロール紙が登場した。このときすでに切りやすいミシン目が入っていた。

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