水はうまくて安いほうがいい。多くの人がそう思っている。では「安い」とは具体的にいくらなのか。
総務省の家計調査(2020年)によれば、世帯ごとの1カ月当たり水道料金の全国平均は、総世帯で4181円、単身世帯で2172円、2人以上の世帯で5255円だった。水道料金は2カ月分をまとめて払うので、1人暮らしであれば4000〜5000円、2人以上であれば1万〜1万2000円程度であれば「平均的」と言える。
世帯ごとの水道料金はどう決まる?
だが、水道料金は上昇傾向にある。2021年は、電気料金、食料品など値上げが相次いだが、水道料金の値上げをした自治体も多い。
水道事業は、自治体が独立採算制で行い、コストを利用者数で割って料金が決まる。水質、水源から家庭までの距離、浄水やポンプなどの施設の数が異なるなど、コストが変わるので、料金も値上げ幅もまちまち。だから値上げに反対する人も、実際に自分の支払いがいくらになるのかわからないことが多い。
自治体のウェブサイトや広報誌に水道料金の試算表が掲載されているが、どこをどのように見てよいかわからない。そこで、世帯ごとの水道料金がどう決まるのかのポイントをおさえておこう。
水道料金として支払うのは、上水道料金、下水道料金、消費税を合算した金額だ。上水道料金を2021年に値上げした自治体を例に水道料金がどう決まるのかをみていこう。
①上水道料金=基本料金+従量料金(使用量に応じた料金)で決まる
一般家庭など使用量が少ないと安く、飲食店、ホテル、病院など大量に使用すると高くなる。一般家庭の負担は軽く、大口利用者には節水を促すという考えでこうなった。
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