「値上げに反対する人」も実は知らない水の値段 水道料金の計算の仕方を知っていますか?

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②基本料金は口径ごとに違う

口径とは自宅につながる水道メーターの給水管の太さのこと。水道管の口径には、13mm、20mm、25mm、40mm、50mm……など。例えば、横浜市の新料金では、口径13mmの基本料金は840円、口径20mmの基本料金は845円となっている。

それなら口径13mmのほうが安くていいと思うかもしれないが、一概には言えない事情がある。

自宅の口径を調べるには?

そもそも自宅の口径はどうしたらわかるのか。確かめ方は主に2つ。水道の検針時にポストに投函されている「水道・下水道使用水量等のお知らせ」(検針表)。

あるいは水道メーターのフタやメーターに記載されている。

(筆者撮影)

口径は太いほど一度に流れる水の量が多くなる。同時に使用する水栓(蛇口)の数、水圧、水量などを考慮して口径の単位が決まる。

かつては口径13mmの家庭が多かったが、水栓(蛇口)が増えた現在は口径20mmが主流になっている。口径13mmは同時に使用できる蛇口の数は2つ程度とされ、それ以上を同時に使うと水量が弱る。洗いもの、シャワー、洗濯などを同時に行うと蛇口からの水の出が悪くなったり、湯沸かし器やボイラーが点火しなくなったりする。

③基本料金に、基本水量を含む自治体、含まない自治体がある

埼玉県川口市(新料金)の基本料金は1650円だ。だが、川口市の基本料金には10㎥までの水使用量が含まれていて、追加料金は11㎥から発生する(1㎥当たり256円)。1カ月に20㎥使う(一般家庭の平均的な水使用量)と4210円になる。

大阪府富田林市(新料金)は基本料金のなかに水使用量を含むという点では川口市と同様だが、その水量は8㎥と川口市より少ない。

一方、長野県上田市(新料金)は基本料金1853円。ここには水使用量分は含まれず、1〜10㎥までは1㎥当たり61円、11〜30㎥までは154円。1カ月に20㎥使うと4003円になる。

前出の横浜市の場合、料金改定前は基本料金に8㎥までの水使用量が含まれて790円だったが、料金改定後は基本料金には水使用量は含まれず、1㎥から水使用量が発生するようになった。

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