その上で申し上げるのですが、このままでは貴女までがうつ病にかかるかヒステリックになるか、心にますます余裕がなくなるかで、貴女の光である幸一君に及ぼす影響が心配です。幸一君はパパが大好きだそうですが、パパが荒れる前兆があると壁に自分の頭を打ちつけて注意を引こうとするそうですね。
2歳半ですでに、パパの顔色を窺い、ママがいじめられないように行動に出ているものと思われます。心の病にかからなくとも貴女が夫の症状が爆発する恐怖の中で生活していることで、すでに幸一君への情緒教育にはよい影響を与えていない証拠です。
子供のパパに、子供の世話を頼めるメリットにばかり目を奪われているようですが、そろそろ貴女自身や、もっと先の観点からも考えてみる必要がありそうです。
この病と診断されても、薬とうまく付き合うことで、まったく症状が出ない人から重い症状が治まらない人までさまざまです。先のことは判りませんが今のままでは、ご夫君の症状は、貴女が努力したからといって和らぐものでも回復に向かうものでもないと思います。
このままですとご夫君が、一番身近で一番頼りとする貴女に八つ当たりする状況が続きそうです。高村光太郎のように、この病にかかった妻の千恵子がますます清らかで愛おしいと思えるなら別ですが、夫婦の成り立ちにもいろいろあり、今の貴女に今の状況のご夫君まで支えるのは、もう限界ではないでしょうか。
獲得することで始めて知る家庭平安の大切さ
何かを得るためには何かを捨てる覚悟がなければなりません。貴女が得たいと思っている家庭の平安に比べれば、一人親で子供を育てる不安や、幸一君から大好きなパパを引き離すことの心苦しさなどは比較できないほど小さく、それらはいくらでも挽回できるものだと経験者はいうでしょう。
多くの人が当たり前に持っている平和な家庭ですが、苦痛や恐怖を伴う家庭から抜けた人の経験談を聞きますと、「家庭の平安がこれほど大切だということをその日生きることに精一杯で忘れていた、または知らなかった」、「この安らぎは何ごとにも変えがたく、経験した者でないと判らないと思う」、「後で振り返っても、まったく意味のないことに耐えた自分がもったいない」等で一致します。
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