「文系社員」が生き残るには「数学語」が必須な理由 数学を学び直して「数の世界への見通し」をもつ

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ビジネスの世界ではジワジワと、理系的な素養が求められています(写真:metamorworks/iStock)
「数学が苦手で文系を選択した」という人の声がよく聞かれる。一方でデータサイエンス、AIなどがビジネスの重要なテーマとなり、数学的な素養が求められるようになった。数学が苦手だった文系出身者たちには、「これから、自分たちが損をするようになる?」という危機感が広がっている。『数学的に話す技術・書く技術』(曽布川拓也/山本直人著)は、ツールとしての数学の本質に触れつつ、ビジネスや社会との接点を明らかにしている1冊である。著者の1人で、自らも文系出身者である山本直人氏が「なぜ、仕事に数学が必要になったのか」「どのように数学を学び直したらよいか」について解き明かす。

ジワジワ危機感を高める文系社員の焦り

「会議の書類を見ていると、明らかにデータ分析などが増えていて、しかもどんどん複雑になっていてわかったふりしているけど、いまさら聞くのも恥ずかしいし……」

『数学的に話す技術・書く技術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「いきなり、“グラフの縦軸は対数でとってます”と言われて、とりあえず頷いてみたけど、よくわかってなかったんだよな」

そういう話を耳にすることが、どんどん増えています。つまり、ビジネスの世界でジワジワと、理系的素養が求められているのです。

それは多くの人が日々感じていることではないでしょうか。

オフィスワークではパソコンを使えることは当たり前であり、プレゼンテーション作成はもちろん、表計算やグラフ作成などは大学卒業までに身につける「あたりまえ」のスキルとなりました。

さらに統計に対する知識も求められる一方で、デジタル分野における知識と素養が重視され、ニーズに対して人手不足の状況が続いています。エンジニアの人手不足はよく知られるようになりましたが、いわゆる文系学部の学生も内定から卒業までの間に専門的知識を得ようと必死に学びます。

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