「安いモノ天国」日本のこの幸せな生活が終わる日 100均も激安外食も、このままは厳しい

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牛丼や100均、小麦粉製品など激安価格に慣れ親しんできた日本人。しかし、コロナ禍のせいで、その「安いニッポン」が終わってしまうかもしれません(© 2014 Bloomberg Finance LP)

岸田内閣がぶち上げた「新しい資本主義」。コンセプトは「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」だそうだが、具体的に何がどうなるのかはわからない。

国民が願っているのは、とにかく所得が上がることだろう。日本が長らくデフレに苦しんできたのはご存じのとおり。そのため、すっかりわれわれは激安価格に慣れてきた。給料が上がらないのだから、買う人の懐に合わせてモノの値段も上げられないのは当然だ。逆に言うなら、モノが安いからこそ安い給料でも何とか生きてこられたともいえる。

しかし、コロナ禍のせいで、その安いニッポンが終わるのではないかと心配している。給料が上がるならいいが、「成長と分配の好循環」はまだ始まっていないので、それもおぼつかない。家計費を直撃しそうな今後の値上げと、それに対処するすべはあるのか。新しい資本主義ならぬ、「新しい節約主義」はありうるのか考えてみたい。

「食」が値上がり、安い外食にもダメージ

長引く巣ごもり自粛によって、毎月の食費や日用品代が増えているのは誰もが感じるところだ。そんな状況の中、続々と食品値上げのニュースが報道されている。

輸入小麦については、農林水産省が製粉会社などに売り渡す小麦の価格が10月から引き上げられ、その値上げ幅は令和3年4月期と比べ19%にも上る。それを受けて、日清フーズが来年1~2月からの商品価格改定を発表、小麦粉製品は約3~6%、パスタ、パスタソース製品約3~9%、冷凍食品約4~7%の値上げとなる。しかも、小麦粉製品は7月に、そばやパスタ・パスタソース製品は9月にも上がったばかりだ。

毎日食卓に上るパンの値上げ報道も相次いでいる。山崎製パンは2021年1月から「ロイヤルブレッド」「超芳醇」などの食パンを平均9%、わが家でもよく買う「ナイススティック」などの菓子パンを平均6.8%ほど値上げすると発表した。同じく、敷島製パンも1月から一部商品を約4~14%上げるという。

食用油も、2021年だけで4回もの値上げになった。日清オイリオは11月から家庭用の食用油を、1キログラム当たり30円以上引き上げる。粉や油の値上げの影響もあり、冷凍食品まで上がる。ニチレイは家庭用冷凍食品の価格を11月から約4~8%アップするが、理由として「油」「畜肉原料」「小麦粉」の急激な価格高騰を上げている。困ったときのお助け食品まで、値上げの波にさらされているのだ。

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