人生100年時代を見据える人が採るべき5つの行動 「ライフシフト2」が伝える「本当に大切なもの」
「長寿の配当」を実現するには、新しい人生のあり方を構築することが求められる。人々が長い人生を金銭面で支えるために、長期の職業人生を送れるようにし、健康な人生を生きるために、柔軟な働き方とキャリアの道筋を選べるようにする必要がある。具体的には、人々がスキルを錆びつかせず、アップデートする機会を用意し、子どもと老親の世話をする時間を確保できるようにしなくてはならない。ひとことで言えば、本当に大切なものを重んじて生きるために、バランスの取れた生き方を実践できるようにすべきなのだ。(「日本語版への序文」より)
いまこそ考えるべきは、この「本当に大切なもの」という部分の本質ではないだろうか? 少なくとも、個人的には強くそう感じる。
人間の本質に根ざした3つの要素
本書において注目すべきは、「物語」「探索」「関係」という3つの要素に焦点が当てられている点だ。いずれも人間の本質に根ざしたものだという。
「物語」とは文字どおり、自分の人生の物語(ストーリー)を紡ぎ、その道筋を歩むこと。それは人生に意味を与え、生きていくうえでさまざまな選択を行う際の手引きになるようなものでなくてはならないという。具体的には、以下の問いに答える必要があるそうだ。
「私はどのような仕事に就くのか」
「そのために、どのようなスキルが必要になるのか」
「どのようなキャリアを築くのか」
「老いるとはどのような経験なのか」
人生の期間が長くなり、しかも移行と移行の間隔が短くなれば、必然的に新しい人生のストーリーが必要となる。
具体的に言えば、3ステージの人生ではなく、マルチステージの人生が当たり前になるだろう。この変化は、「仕事とは何か」「どのような働き方をするのか」「どのようなキャリアの道筋を描くのか」「老いるとはどのようなことなのか」といった問いに対する答えを根本から変える。(58ページより)
具体的に言えば、3ステージの人生ではなく、マルチステージの人生が当たり前になるだろう。この変化は、「仕事とは何か」「どのような働き方をするのか」「どのようなキャリアの道筋を描くのか」「老いるとはどのようなことなのか」といった問いに対する答えを根本から変える。(58ページより)
(筆者注:3ステージの人生とは、「教育を受ける段階〜仕事に携わる段階〜引退生活を送る段階」からなる従来的な人生の方向性。そこからマルチステージへと移行することは、本書において重要な意味を持つ)
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