人生100年時代を見据える人が採るべき5つの行動

「ライフシフト2」が伝える「本当に大切なもの」

長く移行の多い人生において欠かせないこととは?(写真:adam121/PIXTA)
本書では、テクノロジーが急速に変化するなかで長い人生を送る私たちにとって、健康、スキル、人生の目的、雇用、人間関係を維持することがいかに重要かを強調した。私たちがそのような生き方を実践するには、もっと柔軟な働き方とキャリアの道筋を選べる必要がある。こうした側面で日本社会に大きな変革が求められていることは、以前から指摘されていたし、これまでに進展もあった。それでも、長寿化の進展とテクノロジーの進歩がもたらす試練に対処するにはまだ十分とは言い難い。しかし、今回のパンデミックが変革を加速させる可能性があると、私は考えている。(「日本語版への序文」より)

長寿社会を生き抜くための指南書である2016年のベストセラー『LIFE SHIFT』の続編『LIFE SHIFT2: 100年時代の行動戦略』(アンドリュー・スコット、リンダ・グラットン 著、池村千秋 訳、東洋経済新報社)の冒頭で、著者のひとりであるアンドリュー・スコット氏はこう述べている。

パンデミックが変革を加速させる3つの理由

パンデミックが変革を加速させるという予測を裏づける理由は3つ。

第1は、新型コロナが社会のあり方を変革させたことで、これまでの社会に根づいていた“現状維持”の力が弱まったこと。つまり、そのぶん変革を推進させやすくなったわけだ。

第2は、現在の日本には経済成長が強く求められているということ。いうまでもなく、コロナ対策によって政府の債務が膨張し、飲食や観光などの主要産業が大きな打撃を受けたためだ。したがって、長寿化の進展とテクノロジーの進化を経済成長の原動力に転換すべきなのである。

そして第3が、パンデミックの“機会”としての機能性だ。あらゆる意味において変化を加速させたパンデミックは、個人、企業、国にとって、将来のリスクへの対応力を試すストレス・テストの役割を果たし、(もちろん結果論だというべきだが)変化に適応するための学びを提供したという考え方である。

さらにいえば、スコット氏は日本が平均寿命を大きく伸ばしたことをも評価している。今回のパンデミックで私たちは健康の重要性を実感させられたが、だからこそ、長寿化の点においては、日本が成し遂げた進歩を称賛すべきだというのだ。

長く生き続ける、同時に高い生産性を保ち続けるためには、経済のあり方を大きく変えなければならない。そのペースがどの国よりも速い日本は、長寿化と健康の改善を経済成長に結びつけ、「長寿の配当」を経済面でも獲得する必要があるということだ。

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