あなたに「数字を正確に使う力」あるかわかる質問 数字はきちんと使えなければ意味がない
アメリカの実例を使って、計算してみましょう。40歳以下の女性の乳がん検査の結果です。標本数は1000人です。陽性で病気である人は11人。陰性でも実は病気である人は3人。陰性で健康である人は887人。陽性で健康である人は99人。
そうすると、陽性の人は110人(11+99人)。その中で実際に病気である人は11人しかいません。すなわち陽性でも、実際に病気になっている確率は10%で、90%は健康です。いわゆる偽陽性率が90%ということになります。
この結果から、もっと正確な検査方法が必要だということがわかります。一方、「陰性です」と言われた場合、健康である確率は99.66%です。計算式は、887÷(887+3)×100≒ 99.66%。こういう計算ができることが、数字力の1つです。この例は多少難しいですが、要は「正確に数字を使いましょう」ということがポイントです。
世界では、個人だけで戦えない
次は、「熱意」の例です。私は、ウォール街(証券業界)に入ったとき、どのようにウォール街で成功するかということをずっと考えていました。当時の「ウォール街の帝王」と言われたジョン・グッドフレンド氏が、私が入社した会社の社長でした。彼の名言があります。「ウォール街での成功には、毎朝、熊の尻にかみつく勢いで出勤することだ」。
これこそ「熱意」をよく表した言葉でしょう。さらに、「熱意」にはもう1つの側面があります。それは健康管理です。健康をうまく管理できなければ、いい結果を出せないからです。
ここまでいくつかのスキルについて話してきました。ただし、あくまでも個人レベルの話です。個人と個人が、どのように絡み合って、どのようにいいチームを作るか。グローバル時代のビジネスにはチームワークが欠かせません。
少し頭の体操をしてみましょう。下図を見てください。5つのノード(点)がありますね。点をつなぐ紐帯(線)もあります。大きいノードは個人の総合力が優秀な人、小さいノードは、そうではない人を意味します。
紐帯は、2種類あります。1つは実線、もう1つは破線です。実線は、チームの中のコミュニケーション量です。太い実線はコミュニケーションをたくさんとっている組み合わせ、細い実線はあまりコミュニケーションが少ない組み合わせです。一方、破線は外部情報を取り入れているかどうかです。この図はあるチームの相互関係を表しています。いかがでしょう、これはいいチームでしょうか。