あなたに「数字を正確に使う力」あるかわかる質問

数字はきちんと使えなければ意味がない

チームワークをよくするには、集団スキルが大事ですが、その前提として個人のスキルが必要です。まず6点の個人スキルの話をしましょう。

まず、その1は、周りを見て何が起きているかを読み取るスキルです。日本では「空気を読む」という表現もありますが、行動パターン、雲行きがわかるか、ということです。この問題をうまく書いている本が、『観察力を磨く 名画読解』です。著者であるエイミー・E・ハーマン氏はFBI、CIAなど警察関連の職員のトレーニングをしている方です。

絵画から「わかること」は?

ハーマン氏のトレーニングは、トレーニングを受ける人たちを美術館に連れて行き、絵画の前に座らせ、「2、3時間、同じ絵画を見なさい」という指示を出すものです。絵画を見れば見るほど、色々なことがわかるということがポイントです。

例えば、下記の油絵では、ある女性が喫茶店で座っています。この絵画がいつ頃描かれたものかを推理してください。

ヒントはたくさんあります。まず左下にあるのは放熱器。これは最近のものではありませんが、大昔のものでもありませんね。窓ガラスに映る明かりも大昔のものではありません。そして、大きい窓ガラス。200年前には作る技術がなかったものです。

女性のファッションはどうでしょうか。ファッションに詳しくない人でも、わかる証拠があります。この女性は足を見せています。20世紀以前にはなかったファッションですから、20世紀に入ってから描かれた作品だということがわかります。

つまり、放熱器、窓ガラス、ファッションなどから判断すると、「20世紀前半」の作品ではないかと推測されます。答えは、1927年に描かれたエドワード・ホッパー氏の絵画です。

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観察力は非常に大事です。チームメンバーがしっかりと観察して、色々気がついているということが、チームワークを支える個人スキルの1つです。

第2のスキルは、徹底してわかりやすい文章を書くコミュニケーション力です。犬と猫の例を挙げましょう。 猫に「取って来い」と命じても意味はありません。猫にはその概念がないからです。犬なら、すぐわかります。

人間も同じです。例えば、「野球の大谷のようだ」と言えば、アメリカ人や日本人であれば、みんなわかるでしょう。しかし、相手が欧州人であれば、大谷のことがわかるどころか、野球さえわからない人が多いので通じません。

ヨーロッパ人と話すときは、「大谷のよう」と言わずに、「メッシのよう」と言うべきです。つまり、相手がわかる比喩を使わなければ言いたいことは伝わりません。この点を理解し、的確な比喩を使えることが、コミュニケーション力・意思疎通力なのです。

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