孤独に「負ける人」と「楽しめる人」何が違うのか 孤独は捉え方によって感じ方が変わってくる

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(まんが:Jam)

人は、わかり合えないからおもしろい。

他人をすべてわかることはできないし、同様に、自分をすべてわかってもらうこともできないともいえます。会社のなかで孤立したとき、気が合っていた友人と意見が食いちがったとき、恋人が自分の期待に反する行動をとったとき、親が自分のことを認めてくれないとき……寂しいものです。

「どうして、わかってくれないんだろう」と思います。そして、「話せばわかってもらえる」「わかり合えるはずだ」という信念のもと、無理に気持ちを一致させようとがんばって、これが、うまくいけばいいのですが、気持ちが平行線だとさらなる孤独が待っています。

でも、「相手も自分と同じように考えてくれるだろう」と思うのは、大まちがい。それぞれ、ちがう人間だから、考え方がちがうのは当然のこと。それぞれ、別のDNAを受け継ぎ、性質もちがえば、育った環境もちがう。受けた教育も経験もちがう、出会った人もちがう……。

そんな異質な条件下で、考えがちがったり、理解できなかったりすることが生まれてくるのは、ごく自然な流れです。相手を、自分とは同じでない"別の人"として尊重しようとすると、理解や賛成はできなくても、その考えを認め、受け入れることができます。

孤独でも寂しくない人の「捉え方」

「人はわかり合えるはずだ」と思えば、わかり合えないことが寂しく感じられますが、「わかり合えないこともある」と考えていれば、わかり合っていくことがうれしいもの。「人間はわからないから、おもしろい」「すべてはわからないけれど、少しでもわかりたい」と近づいていく姿勢が、お互いの距離を埋めていくのでしょう。

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そもそも人間とは孤独なものなのです。この世に生を享(う)けてから息を引き取るまで、それぞれひとりの人生を歩いています。家族や友人、恋人、仕事仲間など、ほかの人と寄り添うことはあっても、決して同じ線上になることはありません。

それに、自分の考えにしたがってのびのびと生きようとすると、必ず、衝突や軋轢が生じます。そんなときに、孤独を受け入れて、「人それぞれ」「わからないこともある」とあっさりちがいを認めることが、孤独から寂しさを生まない知恵だと思うのです。

有川 真由美 作家

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ありかわ まゆみ / Mayumi Arikawa

鹿児島県姶良市出身、台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。 化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性へのアドバイスをまとめた書籍を刊行。韓国、中国、台湾でも翻訳される。

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Jam 漫画家・イラストレーター・ゲームグラフィックデザイナー

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じゃむ

人間関係の悩みを描いたマンガ「パフェねこシリーズ」がTwitterで累計50万以上リツイートされ話題となる。著書に『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(サンクチュアリ出版)のほか、『にゃんしゃりで心のお片づけ。』(PHP研究所)、『マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』(マンガ担当/三笠書房)、『言いにくいことはっきり言うにゃん』(笠間書院)、『まねきねこのうた』(秋田書店)、『続 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(サンクチュアリ出版)などがある。

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