映画の「ランボー」がリーダーには不向きな理由 「さりげなく」「繊細な」声掛けが部下を動かす
「伝説の指揮官」と言われるジョッコ・ウィリンクが、米海軍特殊部隊のメソッドをビジネスの現場で応用するべく執筆した『ネイビーシールズ(米海軍特殊部隊)・リーダーズ・マニュアル』がこのたび刊行された。本書から一部抜粋・編集のうえ、お届けする。
「ランボー」はチームには向かない
リーダーらしくなりたい──それはすばらしいことだ。だからといって、攻撃的になってはいけない。どういうことか? それは、次のように言って回ってはいけないということだ。「おれはリーダーだ! おれは責任者だ! おれの言うことを聞け! おれが決断を下す!」こうした態度は多くの人の反感を買う。そうした態度は「おれを見ろ! おれは重要人物だ!」と言っているのと同じだからだ。それでうまくいくわけはない。
映画のランボーはたしかにクールなキャラクターかもしれないが、他者をいっさい顧みず孤独に戦うのは、チームという環境では機能しない。
「私はリーダーだ。だから、私に従え!」という言葉は、人々の自尊心を逆なでするだけだ。人々は心の中でおそらく、あんなやつはリーダーに値しないと思っている。のみならず、自分こそがその座につくべきなのだと考えても不思議はない。
だから、メンバーに向かって「おれはリーダーだ!」とがなりたてるのは、よい考えではない。あなたが何か失敗をしようものなら──おそらくするはずだ──彼らは、それみたことかと嚙みついてくるはずだ。
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