「新学期の登校辛い子」にぜひ試してほしい3行動 「一人で我慢はダメ」精神科医が教える対処法
つらさを感じたとき、試してみてほしいのが「自分を助ける」ために役立つ3つのステップ。流れの基本は「整理する→つながる→対処する」です。
つらさやストレスを感じたとき、いちばんしてほしくないのが、誰にも相談しないまま我慢してしまうことです。嫌なことも我慢して自分だけで問題を乗り越えることばかりを目指す必要はありません。
3つのステップのうち、最も大切なのが「整理する」段階です。「整理する」目的は、自分に何が起きているのかを知ること。そのうえでどこにつながり、どんな対処をすればよいのかを考えていくことになります。「起こった」(できごと)→「感じた」(感情・感覚・思考)→「どうなった」(変化したこと)の順に整理してみましょう。
休むタイミングに「ちょうどいい」は存在しない
①起こった:朝、登校準備を始める。
②感じた:体がだるい。学校に行きたくない。休みたいけど休めない、と思う。
③どうなった:無理をして学校に行くけれど、授業に集中できない。
自分をリフレッシュさせるための休みをとる場合、休むタイミングには「早すぎる」と「遅すぎる」しかありません。自分を休ませることに関して、「ちょうどいい」タイミングは存在しないんです。
毎日の生活に必要な冷蔵庫を例にしてみましょう。なんだか庫内が十分に冷えていない気がする……などと思いながらも、「まだ大丈夫」と使い続けたとします。するとある日、電源が入らなくなってしまう。製氷室の氷が溶け出し、床はビショビショ。暑い季節だったら、お肉やお魚も傷たんでしまうでしょう。
「少し調子が悪いけれど、まだ使える」時期に買いかえる決心がつかないのは、早すぎるような気がするからです。でも、完全に壊れてから買いかえたのでは遅すぎですよね。
遅すぎた場合、床掃除をしなければならないし、食品を無駄にしてしまうし、新しい冷蔵庫が届くまでの間、生活が不自由になるし……と、よくないことばかり。「どうしてもっと早く買いかえなかったんだろう」と後悔するはずです。
自分を休ませることも、これと同じです。学校に行きたくないな、今日は休みたいな、と思いはじめた時点では「まだ早すぎる」と感じてしまう人が多いんです。でもそのまま我慢していても、「今がまさに休みどき!」なんて瞬間はやってきません。そして無理を重ねると、心や体の調子を崩してしまう可能性があります。そうなってからでは「遅すぎる」のです。
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