こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ®」の大野萌子です。
長引く自粛生活の中で、心身の不調に陥る方が増えています。不安感、恐怖感、焦燥感、やる気の喪失、集中力の欠如、気分の落ち込みなどを訴える方が多く、また、疲れやすさやカラダのだるさ、睡眠障害などが顕在です。
しかしながら残念なことに、コロナ禍で強いられる制限された生活の収束には目処が立ちません。そんな中でも少しでも心穏やかに過ごせるようにヒントをお伝えしたいと思います。
「感じ方」は個人的な価値観が大きく左右する
この状況では、誰しもが少なからず負担を強いられていますが、同じ状況下にあっても、その感じ方はさまざまです。例えば、コップに水が半分入っているのを見て、「まだ半分ある」(から大丈夫)と感じる人と、「もう半分しかない」(から大変だ)と感じる人がいます。いうまでもなく、前者にはゆとりがありますが、後者は焦りと不安が増してきます。
こうした感じ方の違いは、日々の生活の状況や置かれた環境に影響されますが、根本的には個人的な価値観が大きく左右します。後者の不安になりやすい傾向にある方は、責任感が強くて几帳面、真面目な方に多く見られます。そうした方は、日々の生活や言動に安定感があるものの、反面「こうあるべき」という思いから融通が利かないところがあります。自分の信念やこだわりが制限、抑圧されることで、ストレスがかかりやすいのです。よって、コロナ禍のような状況下では、自分の意思で動けないことが多く、より気持ちが不安定になるのです。自分のあり方やルーティンがある方は、それが崩れてしまうことによる不安感や焦燥感が色濃く表れます。その状況が長引くことで、より深刻になります。
そして、その感情に陥りやすいのは、人との接触が極端に減っているときです。ここでもなんどかお伝えしていますが、人はどんなに小さなことでも「話すこと」によって自分の気持ちをある程度整理できます。しかし、マスクやソーシャルディスタンスが求められる今は、会話は最小限で終わらせる、なるべく人には話しかけないようにするという雰囲気があって、気持ちを人と共有するゆとりがありません。
出社しても「個食」を徹底されて、食事もひとり、飲み会を含め、ちょっとした集まりもないので、異動や転職後、相手がどんな人かまるでわからず、雑談もできないといいます。画面越しにしか会わない場合は、年齢すら推定でしかなく、共通の話題を探る糸口さえ見つけられないのです。こうした状況が続けば、気持ちはどんどんネガティブな方向に傾いてゆきます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら