「子どもを伸ばす」「ダメにする」叱り方の違い やる気を奪う「アンダーマイング効果」に注意

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叱るよりも褒めることに成長を促す本質があります。しかし、やみくもに褒めればいいというわけではありません(写真:kokoroyuki/iStock)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ®」の大野萌子です。

昨年に引き続き、この夏休みも感染拡大や酷暑で外出もはばかられ、家にいる時間が長くなっていることと思います。さらに閉鎖的空間で追いつめられたような気持ちになり、ついイライラして、子どもに対しての小言が多くなったりしていませんか? 残り少ない夏休み、成長を促す関わりにつなげられるような関わり方のコツをお伝えしたいと思います。

「叱る基準」を明確にする

親も人間なので、気分が変動することは避けられません。しかし、「今日はよくて、明日はダメ」のような気分次第で叱る基準を変えるのは一番避けたいところです。

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親の都合で振り回される子どもは、何を基準にしてよいのかわからず、混乱します。子どもの年齢や特性、家庭内でのルールをもとに、まずは、大まかな基準を、親自身が明確にしていくことが大切です。

また、子どもの話し方や態度に腹が立つことがあれば、まず親自身の態度を見つめなおす機会にしてください。たとえ、子どもに対しては取っていなかったとしても、パートナーやそのほかの家族、身近な人への接し方が影響することは否めません。

そして、子どもの多くは、親の態度や口調をそのままコピーしています。ですから、それを注意することで改めさせようとするのは、逆効果です。どんどん悪循環にはまっていきますので、まずは親が、意識的に自分の言動を改めていくことによって、自然に改善されます。「そんな言い方してはダメ」「その態度は、何なの!」と言う前に、ご自身でも気づかなかった、ちょっとした癖や言い回し、態度などを再認識してみましょう。

叱る基準と声掛けを意識することができれば好循環が起こり、子どもは、親の顔色を見て行動を変えていくことが少なくなります。これは大人になってから他人の言動に振り回されて疲弊することの予防にもつながります。

一方、褒めることにも注意が必要です。叱るよりも褒めることに成長を促す本質がありますが、やみくもに褒めればいいというわけではありません。

子どもが自ら成長しようとし、決定してものごとに取り組んでいくために必要な要素である自立と自律を育てるためには、内発的動機づけが必要です。

内発的動機づけとは、自分の内面にある欲求によって行動する意欲を持つことです。「興味があるから」「楽しいから」「好きだから」などがそれにあたります。その気持ちから起こる行動は、そのもの自体に喜びや満足感を得ることができます。この気持ちからくる行動は、持続させやすいという特徴があり、自ら問題解決をしようとする力の源になります。よって、いかにこの気持ちを大切にするかがカギになります。褒める効果を高めるには、この気持ちを承認することが大切です。

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