「病気になりやすい職場」「なりにくい職場」の差 上司の質で「心臓病になるリスク」まで変化する
その人が就いている仕事と病気には、何か関連性があるのでしょうか。職業ストレスと疾患の関係については、さまざまな調査があります。
「ストレスフルな仕事」の条件とは?
スウェーデンで産業ストレスを研究するロバート・カラセック氏が提唱するストレスモデルでは、職業ストレスを「仕事の要求度(仕事量、時間、内容)」と「仕事のコントロール度(裁量など)」の2つの軸から分析しています。
これをそれぞれの特性から、「要求度とコントロール度がともに低い仕事(消極的な仕事)」「要求度が高く、コントロール度が低い仕事(緊張を強いられる)」「要求度が低く、コントロール度が高い仕事(緊張性は低い)」「要求度とコントロール度がともに高い仕事(積極的な仕事)」の4つに分けます。
いちばんストレスが高いのは、「要求度が高く、コントロール度が低い仕事(緊張を強いられる)」でした。仕事の量など負担が大きいのに、コントロール度が低い、つまり自分の裁量でできない仕事です。
逆にストレスをためにくいのは、「要求度が低く、コントロール度が高い仕事(緊張性は低い)」でした。また「要求度とコントロール度がともに高い仕事(積極的な仕事)」は、仕事は大変ですが、自分の裁量でできるため、達成感も得られ、ストレスをためにくいといわれています。
「要求度とコントロール度がともに低い仕事(消極的な仕事)」は、ストレスは低いですが、やる気が削がれてしまうようです。職場などでストレスを改善するには、要求度を下げる、仕事のコントロール度を上げるなどの調整が必要ということになります。
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