初心者がハマる「買ってはいけない投資信託」3種 銀行や証券会社が勧めるものはまずアウト
そして3つ目は、繰り上げ返済をしないことです。「借金したくない」「金利がもったいないから」と繰り上げ返済をする人も多いのですが、リテラシーの観点からすると、これらは間違った考え方だと言えます。
繰り上げ返済がもったいない理由
まず考えるべきは、借金がいい・悪いという話ではなく、金利に対してお得な選択かどうかです。具体的にお得な選択とは何かと言うと、繰り上げ返済に使うお金を投資に回すことです。このほうがお金の使い方の効率はよくなります。
3000万円の住宅ローンを35年、金利0.5%で組んだとして、住宅ローン控除の期間が終わった15年後に500万円を繰り上げ返済したとしましょう。この場合、最大44万4000円分の利息を減らせます。
では、この500万円を利回り3%で運用した場合どうでしょうか? 500万円は、運用後5年で579万円6000円(プラス79万6000円)になり、この時点で繰り上げ返済をするよりもお得です。さらに15年運用すれば779万円(プラス279万円)となり、受け取り時の税金(運用益の20%)を考慮しても223万円のプラスになります。
このように、お金の使い方を変えればそれだけで大きな差が出るのです。もしも今後、金利が上昇する、住宅ローン控除がなくなるなどの外部環境の変化があれば、そのときにあらためて繰り上げ返済をするべきなのかどうかを判断すればいいだけの話です。
また、忘れてはいけないのが、繰り上げ返済したお金は取り戻せないということです。繰り上げ返済せずに投資に回しておけば、万が一のときの備えにもなります。もちろんタイミングによっては利益が出ないケースもありますが、万が一に備える蓄えを繰り上げ返済してわざわざ手放す必要はありません。
このようにお金というのは、「広い視野で合理的に考えた者勝ち」です。欲や不安をあおる情報に惑わされず、必要なお金やその作り方について考えていきましょう。
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