軍備増強目指すインド、日本企業へ秋波

飛行艇を輸入するほか、日印合同の航空機工場も

海上自衛隊の救難飛行艇「US-2」。インドへの輸出が検討されている(写真:AP/アフロ)

ナレンドラ・モディ政権が7月上旬に発表した2014年度予算では、防衛関連分野にも大きな注目が集まりました。防衛関連製造業の海外直接投資(FDI)の出資比率上限を、従来の26%から49%に緩和すると明らかにしたのです。

また国防予算額も同年度は2.29兆ルピーと、前年度から12.5%引き上げられました。インドの防衛産業は欧米、日本などにとっては大きなビジネスチャンスになりそうです。

モディ首相とアルン・ジャイトリー国防相は、防衛装備の調達政策の改革を急ぐべきだと強く訴えています。特にモディ首相にとって防衛産業政策の重要さは、国家安全保障問題の範囲にとどまりません。モディ首相は選挙演説において、「防衛装備産業を強化すれば、雇用も創出できる」と、産業としての重要性を強調してきました。

国有資本では産業が育たず…

インドは新興国の中でも複雑な国防上の問題を抱えた国のひとつです。中国、パキスタンを相手とした防衛体制の維持・強化は、インドにとってつねに深刻なアジェンダです。インド政府が防衛産業の国産化を推進する契機となったのは、1962年の中国との国境紛争です。これを機に、インドは主にソ連から技術供与を受け、防衛装備の国内生産を強化してきました。

しかし国産化戦略の成果は決して輝かしいものではありませんでした。インドの防衛産業はほぼ国営企業で占められています。具体的には国営9社と、国の防衛研究開発機構(DRDO)が支援する41の国有武器工場で成り立っています。ところがこれらの企業・工場の多くで経営が悪化し、納期の遅れが恒常化していきました。

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