85歳で借金1000万も「介護離職の悲惨」避ける技 親の介護の負担を1人に集中させてはいけない
介護の担い手は誰が多いのか
親が75歳以上など後期高齢者医療の対象になる年になると、介護がだんだんと視野に入ってくる。実際に親が要介護認定を受けた場合、たいていは体のどこかが不自由になり、判断力も低下しているため、日常生活をひとりで送ることは難しくなってくる。その際に親の介護を担うのはいったい誰なのか、見ていこう。
まず、介護の担い手の割合を見ると、同居の配偶者が行うことが最も一般的であることがわかる。また、同居の子ども夫婦が介護の担い手となるケースも多くみられる。
しかしその一方で、別居の場合も含め、半分近くは子ども世代が担っていることにも注目したい。「別居しながらの介護は厳しい」と思い込んでいる人もいるかもしれないが、実際には別居家族が介護を担うケースも少なくないのだ。
同居の配偶者が介護を担当する場合は、いわゆる老老介護となり、体力的にも精神的にも困難を伴う。面倒を見ていた親まで倒れてしまっては元も子もないため、子どものサポートが不可欠だ。同居の場合はもちろん、たとえ親と離れて暮らしていたとしても、子ども側から積極的に介護への参加を心がけたいものだ。
その後、片方の親が亡くなり、もう片方の親が要介護になったときには、いよいよ子どもの出番となる。ただし、仕事と介護の両立が難しいからといって、仕事を辞めて介護に専念することはおすすめできない。介護のために仕事を辞めてしまうと、まず経済面で大きなダメージとなる。
また、仕事をやめると息抜きの機会がなくなり、肉体面・精神面でもかえって負担が増したという声も多い。そのため、焦って介護離職を選択するのではなく、外部サービスをうまく活用しながら「辞めない介護」を検討するとよいだろう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら