85歳で借金1000万も「介護離職の悲惨」避ける技 親の介護の負担を1人に集中させてはいけない
介護に参加してくれる人が決まったら、次にそれぞれの人が自由になる時間帯を書き出そう。誰がいつ介護に参加できるのかを可視化しておくことは、後に介護の役割分担を決める際に非常に役に立つからだ。
ただし、「自由になる時間帯=介護に参加できる」とは限らない点には気を付けたい。例えば、専業主婦が自由になる時間帯が多いからといって、小さい子どもがいる場合、介護に長時間参加することは困難だ。こうした各人の現状を細かく把握しておくことも大切だ。また、各人の生活状況は刻々と変わるため、定期的に情報を更新するように心掛けよう。
介護に参加する人や介護体制があらかた決まったら、今度は、親の介護状態を把握するためのチェックリストを作成しよう。
一口に「要介護2」といっても、必要となる介護は百人百様。「歩行」「食事」「洗濯・そうじ」「内服」「入浴」「排泄」「寝起き」などの項目を作成し、それぞれのできる・できないをチェックしていくことで、そのときの介護状態をきちんと把握することができる。
ただし、家族だけではサポートがどの程度必要かわからないことも少なくない。その際に頼りたいのが、ケアマネージャーだ。ケアマネージャーに依頼すると、次のようなケアプランを作成してもらえる。
介護をチーム制にして負担を軽減
今回は平日の朝と夜は母が主たる介護をし、週末は長男とその妻、長女が介護に参加するという体制を組むことになった。
ポイントは、介護をチーム制にすることで、年老いた母親への負担を軽減している点だ。そのためには家族の協力はもちろん、デイケアや訪問介護など公的な介護サービスやヘルパーや介護タクシーなどの民間の介護サービスも不可欠となる。
例えば、平日の日中は、母親以外の家族は仕事があるなどして、その時間帯に介護に参加することができない。だからといって、病院の付き添いなど平日の日中の介護まで母親に任せてしまうと、母親への負担が大きくなりすぎてしまう。
家族のだれか1人に負担が集中するケアプランは、遅かれ早かれ破綻を来すもの。そうならないためにも、必要な介護サービスは積極的にドンドン活用していくことも大切だ。
親の介護を終えても、自分の老後は続いていく。また、何年後に終わるということも想定できないため、1人で抱え込まずにできるだけ、外部サービスの活用や受けられる家族の手を借りるようにしよう。また、親の介護はいつ始まるかわからないため、親が元気なうちから介護が必要になったらどうして欲しいのか親の要望を聞いておくことで、そのときに備えることができるだろう。
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