若くても「白髪リスク」が高まる食生活の実態 白髪の最大の原因は「現代型の栄養不足」だ
最初にお伝えしたいのが、すべてのタイプの白髪を増やす可能性の高い「やめるべき」食べ物や習慣です。
白髪を招く、最大の原因と言ってもいいのが「現代型の栄養不足」。私たちのまわりには食べ物があふれているのに、なぜ現代人は栄養不足になってしまうのでしょうか。
知らずに食べている……?白髪を増やす食べ物
第一に、白髪を改善するために摂るべき栄養が何か、それが何に含まれているのかを知らずに食べていることがあげられます。
たとえば「脂肪」は、摂りすぎると血液をドロドロにし、血流を悪化させるイメージがあります。そのため、白髪の大きな要因となる「血流不足」を招きそうだと考えられます。
しかし脂肪は、タンパク質・糖質と並ぶ3大栄養素の1つで、生命維持や身体活動に欠かせないエネルギー源。ホルモンや細胞膜の材料となったり、脂溶性ビタミンの吸収を促したりなど、髪の毛の健康にも大切な役割を担っています。
実は、一言で「脂肪」と言っても、いくつか種類があります。脂肪を構成する脂肪酸は、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分類され、一般的に固形で、肉や乳製品などに含まれるのが「飽和脂肪酸」、そして常温では液状の油で、植物や魚(サンマやアジなどの青魚に多い)に含まれるのが「不飽和脂肪酸」です。
固形の「脂」を摂取しすぎると、確かに血液中の脂肪分が増加して、血流に悪影響を及ぼします。
その一方で不飽和脂肪酸のなかでも、特に人間の体内でつくることができない必須脂肪酸である「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」は、血液をサラサラにして流れを促し、白髪にも良い影響を与えます。
そのため、EPAやDHAを多く含むサバ、イワシ、サンマなど青魚は、白髪を改善し、健康な髪の毛をつくるために、積極的に摂取するといいのです。
ただし、不飽和脂肪酸の摂取の仕方で、1つだけ気をつけてほしいことがあります。「トランス脂肪酸」と呼ばれる、油脂を精製・加工する段階で生まれる不飽和脂肪酸は、血液中の悪玉(LDL)コレステロールを増やし、血液の粘度を増して、血流を悪化させることがわかっているのです。