「年間15億円の損失」でも「ムダな会議」を開く理由 アマゾン流「不要な会議&会議のムダ」撲滅術
組織で働くうえで避けては通れない「会議」。意思決定やアイデア出しなど、ビジネスで重要な役割を果たす一方、「これは時間の無駄なのでは……」と思わず疑問を抱く会議も少なくはない。なぜ意味のない会議が開かれるのか、どうすればそんな無駄な会議(あるいは会議の無駄)を減らせるのか。独自のルールで会議の効率化を成し遂げている巨大企業がある。アマゾンだ。『amazonのすごい会議 ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法』から、会議のヒントを読み解く。
自己満足で会議を開くな
「やたらに大勢の人が会議に出席している」「メール連絡で済むような報告ばかりが続き、ダラダラして時間どおりに終わらない」「しかも、大事なことが何も決まらない」――。
パーソナル総合研究所と立教大学の共同研究によれば、従業員1万人規模の会社におけるムダな会議の損失は、1社当たり実に年間15億円にものぼるという。会議をスリム化するにはどうすればよいのか。
アマゾンには、ムダな会議を強く嫌う文化があり、たびたび「自己満足で会議を開いてはいけない」と言われるという。
ムダな会議が多い原因の1つとして、「会議好きの上司がいる」ことが挙げられる。その理由の1つは、情報を持っていることが、ヒエラルキーの上位にあり、権威を持っていることの証だと捉えられている点があるだろう。
つまり会議を開き、情報を伝える行為によって、上司は自分の権威を誇示しているわけだ。だが、いまでは情報のやり取りは飛躍的に簡単になっており、もうそのような時代ではない。
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