「年間15億円の損失」でも「ムダな会議」を開く理由 アマゾン流「不要な会議&会議のムダ」撲滅術

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ただ、日本企業の会議に出席者が多いのは、アメリカ企業に比べて、いろいろな人が重なって仕事をする文化があり、それぞれの職務内容と責任範囲が明確に定義されていないという背景もある。そのため、関係者をすべて連れてこないと会議が成り立たないということが起きるのだ。

アメリカでは、プロジェクトごとに責任者が決められ、その人だけで判断できないときは、持ち帰って上司に相談するという形とる。従って、上司が会議に出席する必要はない。

会議の仕組みだけではなく、その仕組みを支える人が、どのように仕事をしているかという土台の部分も見直しながら、取り入れやすい方法を見つける必要があるだろう。

タイムキーピングを徹底せよ

会議にかかる時間は、オーナーの能力によって大きく左右される。ファシリテーションが苦手な人は、開始後いきなり議論に入りがちだ。

アマゾンでは、こうした場合には必ず誰かが「ちょっと待って」と止め、「この会議のゴールは、何でしたっけ」と確認するという。

また、通常、「意思決定や確認のための会議は、基本的に1時間」と設定され、タイムキーピングが重要視されているという。時間内に議論が終わらなかった場合は持ち帰りとし、会議をずるずる長引かせることはない。

このように最初にゴールを確認し、タイムキーピングをしっかりしておくと、本題に早く切り込んでゆけるし、論点がずれても修正がかけやすく、議論の迷走も避けられる。

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