アメリカの大学の学問レベルは果たして世界のトップなのか? ひたひたと、かつしたたかに追い抜いた中国の大学の底力

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アメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大学キャンパス内にあるワイデンナー図書館。ハーバード大学は、トランプ政権による国際学生の入学禁止措置に対し、長期的な猶予措置を獲得し、ホワイトハウスとの対立で勝利を収めた(写真・ 2025 Bloomberg Finance LP)

トランプ大統領は、アイビー・リーグをはじめとするアメリカンのトップ大学への予算を大幅にカットするという政策を打ち出した。ボストンのハーバード大学は、いわばアメリカの研究水準の高さを示す象徴のような大学だが、この大学への巨額の予算カットが、とりわけ話題となった。

数あるアメリカの大学のなかでも、ハーバード、イェール、プリンストンなどのアイビー・リーグといわれる古い大学は、アメリカのみならず、世界の大学ランキングの上位校でもある。

トランプの大学政策のインパクト

とりわけ世界の大学人が気にかける、定評ある『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』(THE)ランキングの2025年版によると、ハーバード大学3位、イェール大学10位、プリンストン大学4位となっている。

今後これらの大学への予算の締め付けが、アメリカの学問研究の弱体化を生み出すことは間違いないだろう。

とはいえ、すでにアメリカの大学は、学問研究という点から見て、少しずつアジア圏の大学に抜かれつつあることも事実なのだ。

このランキングを見ても、オックスフォード大学1位、マサチューセッツ工科大学(MIT)2位、ケンブリッジ5位、スタンフォード6位、カリフォルニア工科大学7位、カリフォルニア大学バークレー校8位、ロンドン大学インペリアルといった具合に、いまだ圧倒的に英米圏の大学が支配している(World University Rankings 2025 | Times Higher Education 、THE)。

しかし12位から清華大学、13位北京大学、17位シンガポール大学などが登場してくる。そしてアメリカの大学の地位は、毎年落ちているのである。

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