「住みよさランキング2021」九州沖縄・中四国編 上位に入った自治体の顔ぶれに変化はあるか

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鳥取県倉吉市が中国・四国ブロックで今回も1位になりました(写真:takapon/PIXTA)
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東洋経済が全国の812都市を対象に、20の指標に基づいて評価した「住みよさランキング2021」。さらに地域ブロックとそのブロックの都道府県に絞り込んだランキングを計3回に分けて紹介している。3回目となる今回は九州・沖縄ブロックと中国・四国ブロックだ。

なお、住みよさランキングは「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の4視点を20の指標から数値化し順位を算出している。各視点の詳細は「全国総合トップ50」の記事で説明しているので、そちらを参照していただきたい。

九州・沖縄ブロックは熊本県勢が1位と2位を独占

九州ブロック1位は人吉市(熊本)。人吉温泉をはじめ、球磨川下りやラフティングなどの豊富な観光資源を活用した観光産業は、同市の産業の柱の1つとなっている。「安心度」(全国16位)と「利便度」(全国25位)の評価が高く、「安心度」の指標のうち「人口当たり病院・一般診療所病床数」と「利便度」の指標「人口当たり飲食店数」が偏差値70を獲得して1位となった。

住みよさランキングの指標には含まれないが「1万人当たりの医師数」は49.1人と全国的に非常に高く、病床数・医師数の多さから同市の良好な医療整備環境がうかがえる。

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同ブロック2位は同じく熊本県の合志市。熊本市のベッドタウンとして発展を遂げ、2020年の人口は3年前比で3.19%増と、人口の増加が続く希少な自治体の1つとなっている。人口増加だけでなく15歳未満の「年少人口比率」についても全国トップクラスにある。

「安心度」(全国39位)と「快適度」(全国35位)の評価が高く、「安心度」の指標のうち「20~39歳女性人口当たり0~4歳児数」では偏差値70を獲得して全国1位。「快適度」については、「都市計画区域人口当たり都市公園面積」を除くすべての指標で平均以上の高スコアとなっている。

同ブロック3位は由布市(大分)。温泉湧出量、源泉数ともに国内有数の由布院温泉で知られる。「安心度」(全国4位)の評価が他の視点と比べ極端に高く、「安心度」を構成するすべての指標で高スコアを獲得している。「人口当たり病院・一般診療所病床数」が人吉市と同じく全国1位、「子ども医療費助成」は外来・入院ともに”18歳の年度末まで所得制限なし”で利用できるため全国3位、「人口当たり刑法犯認知件数」は全国4位とそれぞれ一桁の順位となっている。

同ブロック4位は鳥栖市(佐賀)。九州を縦横断する高速道路の鳥栖ジャンクションや九州新幹線の駅(新鳥栖駅)があり、九州の陸路交通の要衝となっている。近年は人口が増加傾向にあり、2020年の人口は3年前比で1.47%増。「富裕度」(81位)の評価が高く、指標のうち「人口当たり法人市民税」は偏差値70を獲得して全国1位となった。

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