日本人が無駄にしている「雨水」は飲めるのか 大量の雨水を利用しないなんてもったいない

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「雨水に関する意識調査」で「雨水を生活に使ったことがあるか」を聞くと、33%が「ある」と回答。使用法としては「野菜・花などを育てる」「散水・打ち水」「掃除・洗車」などが多かった。

雨水、水道水、ミネラルウォーターの違いは?

そもそも水には、いろいろな物質を溶かすという性質がある。硬度の高いミネラルウォーターとは降った雨が地下に染み込み、地中のミネラル分が溶け込んだもの。長い旅を続けるうちに、溶け込む物質の種類も量も増える。

その点、降ったばかりの雨は、物質を溶かす機会がないので混じり気がない。そこで、著者も自宅の庭に市販の雨水貯留シートを張り、雨水をためた。

(写真:筆者撮影)

そして、集めた雨水、水道水、ミネラルウォーター(硬度300)の電気伝導度を測ってみた。電気伝導度とは、水のなかにどれくらい電気が流れるかによって、H2O以外の物質がどれくらい含まれているかを測定する。イオンや有機物などの水以外の物質が入っていないと電気は流れにくくなる。

反対にイオンや有機物が含まれていたら電気は流れやすくなる。その結果は以下のとおりで、硬度の高いミネラルウォーターの電気伝導度は476、水道水は103、雨水は9という結果だった。

雨水、水道水、ミネラルウォーターの電気伝導度を測ってみると…(写真:筆者撮影)

さらに雨水、水道水、硬度の高いミネラルウォーターを150mLに、せっけん水を1mL加えて撹拌した。さて、どのコップがいちばん泡立つか。

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