筆者はさまざまなケースを考え、1つの実験を行っていた。それは、イタリア大使館が推奨しなかった抗原検査でOKかどうかを調べることであった。というのも、PCR検査に関する時間的制約が厳しいため、万一、抗原検査の結果しか持参できなかった場合にどうなるのかを知りたかったからだ。
つまり、PCR検査と抗原検査、
筆者がイタリア出張を決めてから実際に出発する2週間ほどの間に、こういったルールは何回も変わった。しかし、その結果がすぐに外務省やイタリア大使館のウェブサイトに反映されたわけでもなかった。重要なのは、自身で最新の情報をつかむ貪欲さであろう。
事実、何回も(うるさがられるほど)イタリア大使館に問い合わせを行ったのだが、どれも丁寧に対応してくれたことを付け加えておきたい(状況は流動的であるから、筆者の経験はあくまでも参考としていただきたい)。
多様なコロナ禍との付き合い方
さて、再び冒頭のシーンに時計の針を合わせよう。筆者はバカンス客でごった返すローマ・フィウミチーノ空港で大きなショックを受け、クライアントとのミーティングでも目を白黒させていた。
みんなの様子が、2年前の夏とまったく変わらなかったからだ。彼らのコロナ禍との付き合い方は、ワクチン接種や日常の行動様式など、私たち日本人の常識とはかけ離れたものであった。
とはいえ、筆者はイタリアの現状を賛美するつもりはないし、
時間が許すところで、現地の生活様式や、日本への帰国時に思ったことなどを引き続きレポートさせていただきたい。本音を言えば、オリンピックチームの入国と重なる帰国時の方が、
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