東大卒「頭のいい」リーダー人材の致命的な欠点 プロ人材が自分の軸とすべき「インテグリティ」

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また、ある人物の言動に一貫性がある状態を指して、「インテグリティがある」とも言います。相手によって極端に違う態度をとる人は信用できない。そうではなくて、誰に対してもインテグレート(統合)されている誠実な対応をする人を指して、「インテグリティがある」と言います。

人間というのは相手によって見せる顔が違うものですが、それがある程度、インテグレート(統合)されていて誰に対しても同じように誠実であることもインテグリティのある人間の条件です。

「あそこではこう言っていたのに、ここでは別のことを言っている」というようなことがない。相手によって態度や言葉を極端に変えることがない、裏表のない人、他人にも自分にもウソをつかない人と言ってもいいかもしれません。

経営学者のピーター・ドラッカーも、『マネジメント【エッセンシャル版】基本と原則』の中で、マネジャーが持っていなければならない資質として「インテグリティ=真摯さ」を挙げています。

インテグリティとは人格の土台、OSとなるもの

私はこれからのビジネスパーソン、プロフェッショナルやリーダーになろうという人たちには、このインテグリティを培うことがより重要になると考えています。

なぜなら、インテグリティが自分自身の軸となり、インテグリティという物差しがあれば、仕事において、そして人生においてさまざまな選択を迫られたとき、後悔しない意思決定ができるようになるからです。

そしてインテグリティは基本的な人格の土台となるものであり、日々自分で磨いて高めていかなければならないものだと思います。例えてみれば、パソコンのOS(オペレーティングシステム)のようなものです。

いくらいろいろなアプリケーションを集めても、OSがしっかりしていないと空回りする。それと同じように、いくら頭がよくても、いくら仕事上の知識やスキルを身につけても、OSに当たる基礎がしっかりしていないと上滑りしてしまったり、人に影響力を及ぼせなかったり、逆に自分の心身がすり減ってしまったりするのではないでしょうか。

また、インテグリティはつねに定期的なバージョンアップが必要なところも、コンピューターのOSとよく似ています。

インテグリティを磨いていくと、後悔しない意思決定ができるようになります。少なくとも本人にとっては正しい意思決定をしていく。それが社会の中で釣り合っていれば、正しい意思決定とか、美しい意思決定ということになるのでしょう。

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