ハワイ「100年以上鎖国中」の個人所有の島の正体 世界各地の「へぇ~」なおもしろ雑学を紹介

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現在、ニイハウ島には百数十人が暮らしている。その多くは先住民で、島に電気がなく外部の情報がほとんど入ってこないこともあり、古くから受け継がれてきた伝統文化を守りながら生活している。

ハワイ諸島西部に位置するニイハウ島(写真:KeithBinns/iStock)

たとえば言葉。ハワイのほかの島では英語が日常語として使われているが、ニイハウ島では伝統的なハワイ語が使われているのだ。

しかし、部外者であってもニイハウ島訪問が不可能なわけではない。ヘリコプターによる公認ツアーに参加すればいいのだ。

公認ツアーは隣のカウアイ島からヘリコプターに乗ってニイハウ島の上空を旋回したあと、決められたビーチに上陸し、海水浴やシュノーケリングを楽しむことができる。ただし、島の住民に話しかけたり、撮影したりすることはできない。ニイハウ島が“鎖国”してからすでに100年以上が過ぎた。はたして、今後もこの状態が続くのだろうか。

フィンランド領なのに公用語はスウェーデン語の島

北欧の地図でスウェーデンの首都ストックホルムの北東を見てほしい。フィンランドとの国境付近に、オーランド諸島という島々がある。面積は日本の長野県と同じくらいで、約3万人が住んでいる。

この諸島にさらに注目すると、オーランド諸島という表記だけでなく「アハベナンマー諸島」と記されていることに気づくはず。いったいなぜ、1つの諸島に異なる名称がついているのか?

実は、オーランド諸島はスウェーデン名で、アハベナンマー諸島はフィンランド名。帰属はフィンランドだが、どういうわけかスウェーデン語の名称があり、そちらのほうが一般的になっているという不思議な場所なのである。 歴史をさかのぼると、オーランド諸島はもともとスウェーデン人が開拓した島だった。ところが、バルト海の中央に位置することに目をつけたロシアが1809年にフィンランドとともに侵攻して支配下に置いた。ロシアはオーランド諸島を軍事的な要衝として位置づけたのだ。

その後、1917年にフィンランドがロシアから独立した際、オーランド諸島の住民は祖国であるスウェーデンへの帰属を望んだ。当然といえば当然だ。しかし、その思いは受け入れられず、スウェーデン領ではなくフィンランド領とされてしまったのである。

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