渋谷「ヤクルトのアイス屋さん」の意外な反響 いま「昭和レトロ」が盛り上がりを見せている
結論を言えば、甘酸っぱく爽やかで、「ヤクルトをアイスにしたら……」のイメージそのままだ。アイスクリームはミルク分が少ない分、ヤクルトの味が濃く感じられるはずなのだが、ソフトクリームは口当たりがなめらかなので、口の中に味が広がりやすい。
パフェは底にフレークを敷き詰めてあり、食感の変化を楽しめる。また冷たくなりすぎた舌をちょっと休め、リフレッシュすることができる。
夏の暑さが本格的になれば、シャーベットの人気も高まりそうだ。
ヤクルトの期間限定ショップを立ち上げた理由について、中島氏は次のように説明する。
「渋谷を拠点に、未だかつてないオリジナルの食品を紹介するというのがイマダキッチンのコンセプトです。ヤクルトのアイス屋さんの企画はお客様からの声がもとになっています。ヤクルトさんにお声がけしたところ、偶然にもヤクルトさんのほうでも、アイスの企画を検討していたとのこと。今回お店として紹介できることとなりました」
「渋谷の文化」を象徴するものがない
イマダキッチンはさまざまな食品メーカーなどと連携し、オリジナルの食品を開発しては、1〜2カ月の期間限定で紹介する情報発信拠点。ヤクルトのアイス屋さんは第9弾の企画となる。
「渋谷はご存じのように東京でも指折りの繁華街で、若者の街としても有名です。でも、“渋谷の文化”を象徴するものというと、今ひとつ。例えば原宿だと、cawaiiカルチャーやレインボーわたあめが思いつきますよね。渋谷にもこうした、『名物』を生み出したい。これがイマダキッチンの狙いなんです」(中島氏)
実は同店が位置するSHIBUYA109渋谷店地下2階全体が2019年6月にオープンした「MOG MOG STAND」という食べ歩きを切り口としたフロアで、スイーツやジェラート、コラボカフェなど10店舗が出店。ちょっと腰掛けて食べられるイーティングスペースや、今の時代は欠かせない、フォトスポットを備えていることも特徴だ。
イマダキッチンで展開する食品も、手軽に食べ歩きができる「ワンハンドフード」。また味のみならず外見も重要で、かわいくてSNS映えすることが第一条件となる。話題性や口コミ力アップの狙いもあるが、「若い人に思い出をつくってもらいたい」というのが企画者としての気持ちだそうだ。
そのため同社では、SNS映えについても研究を重ねている。
「映える条件としては、鮮やかな色合い。とくに赤が決め手です。またモノを単体で撮るよりは、手に持って撮ったほうが、『いいね』をもらえることが多いんです」(中島氏)
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