やる気がない人とある人が分かれる生物学的理由 目の前の仕事が大事に思えなくてもしょうがない
でも、さすがに仕事中にゲームのことを考えていてはいけないですよね。状況をわきまえて何を考えるべきか選択すること、たとえば、仕事中にゲームの様子が心にわき上がってきたら無視することが、文明社会では要求されます。
ところが、心にわき上がってくるものの重要度を判断して、それほどではないものを「無視する」ことには高度な認知能力が必要なのです。文明社会では、私たちが得意でないことをやらされているのです。
だからこそ、もっと仕事の大切さが理解でき、生き生きと仕事ができる社会になってほしいものです。
やる気が出ないの、しょうがない!
さて、みなさんに質問です。
「やる気」は出さないといけないのでしょうか?
出す必要がなければ、ダラダラしていてもいいのではないのでしょうか。
うちのペットの猫は、ほとんど1日中寝ています。ときどき起き上がっては、餌を食べたり排泄したりしています。気持ちよさそうに丸くなって寝ているので、私がちょっかいを出すと迷惑そうに「ちろり」とにらんで、また寝てしまいます。
「ペットとしてのやる気がないな」と、私も諦めぎみです。
動物は基本、生きるために「やる気」を出さざるを得ない生物です。動かなくとも日光で栄養を作れる植物ならばいいのですが、動物は、食べ物を求めて動き回らねばならないのです。時には、捕食者から逃げ回ることも必要です。
でも、食料が足りて安全も確保されていれば「やる気」は不要です。むしろ、あれこれ動き回るとエネルギーを消費して、また食料が必要になってしまうので、寝ているのが効果的なのです。
人間も同様です。衣食住と安全が確保されれば「現状維持」でいいので、やる気は出ないものです。よくベンチャー立ち上げには「ハングリー精神が必要だ」と言われますが、まさに、現状が悲惨なときほどやる気が出るのです。
だから、企業では社員のやる気を出させるために、「プロジェクトが成功したらボーナスを出すよ」「社長賞が待っているよ」といったインセンティブを提示するのです。想像力のある社員ならば、将来のいい生活を夢見て、「いっちょうがんばるか」となります。ま、斜に構えた社員ならば内心「そんな口ぐるまには乗らないぞ」と思うので、やる気は出ないでしょうねぇ。
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