40歳で引退サッカー中村憲剛が説く「勝利の哲学」 いくつもの逆境を乗り越えた彼が見た世界

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2017年にはチームを悲願のJ1初優勝に導き、計三度のリーグ制覇に大きく貢献した。今でこそ「常勝」のイメージが強い川崎フロンターレだが、中村さんのプロ入りから初制覇までは14年。1勝の重さ、勝ち続けることの難しさは誰よりも痛感している。

「サッカーではよく『一度優勝したチームは、その後さらに強くなる』と言われるのですが、本当にその通りなんですよ。なぜなら、優勝すると自信が生まれるんです。勝利とは、自分たちがやってきた準備、努力が肯定される瞬間なので」

37歳で初優勝した後、真っ先に思い浮かんだのは、「この先もフロンターレが勝ち続けるために何をすべきか」ということだった(写真:20’s type編集部)

「僕がやってきたことは、今も昔も変わらない」

「でもぶっちゃけ、僕がやってきたことは、今も昔も変わらないんです。どうすれば自分がチームにとってポジティブな存在になれるかを分析し、どうやれば成長できるかを考えながら、昨日より今日、今日より明日……という気持ちでプレーする。

優勝できたのはそれまで培ってきたベースに加えて、鬼木(達・川崎フロンターレ監督)さんのマネジメント力が非常に大きかったですね。鬼木さんがチームにタイトル獲得を意識付けてくれたので、必然的にみんなの目線も上がっていったんです」

37歳で初優勝した後、真っ先に思い浮かんだのは、「この先もフロンターレが勝ち続けるために何をすべきか」ということだった。

かねてから40歳あたりには引退しようと思っていたというが、常に「自分に価値がないといけない、チームにとって存在意義がなければならない」という気持ちは途切れなかったという。

引退後は、川崎フロンターレのアカデミー、普及・育成部門での活動に携わりながら、試合の解説などで活躍(写真:20’s type編集部)

引退後の現在は、FRO(フロンターレ リレーションズ オーガナイザー)として、川崎フロンターレのアカデミー、普及・育成部門での活動に携わりながら、試合の解説など幅広く活躍している。

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