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「人は見た目じゃない!」人類の理想が実現する日 さらば差別!「ネオヒューマン」の平等な世界

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  • 井口 恵 Kanatta代表取締役社長
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特に、日本人は、海外の人よりも外見を気にするところがあります。海外では、体形的にかなり太っても、気にせずにビキニの水着を着る人が多いのですが、日本人は、すこしでも体形が変化すると、人の目を気にして隠してしまうところがありますよね。

外見がちょっと優れていないという経験の積み重ねが、自信を失わせてしまう。それが引きこもりや、ひいては自殺につながってしまう場合もあるのではないかと私は思っています。

ですから、VRの世界が実現すれば、そういった問題が取り払われ、たとえ現実の世界でコンプレックスがあっても、自分の理想のアバターを使って活躍することで、自分のやりたいことを実現しようと思えたり、生きがいを感じたりする人が増えるのではないかと思うのです。

若い頃の容姿に戻りたい、と考える人もいるでしょう。葛藤を抱えている人が、テクノロジーの力でそれを乗り越えることができれば、本当に人生が楽しくなるのではないでしょうか。

そして、今の技術力ならば、近い将来、それが実現できるのではないかと私はずっと考えていました。

本書の最終章には、VRの世界の中で、ピーターさんとフランシスさんが会話している場面が描かれています。ここまでのことを実現してしまうほどの、お2人の愛と絆の強さには本当に感動するとともに、私の思い描いた世界がそのまま描かれていたことで、やはりテクノロジーには可能性があるんだと思いを新たにしました。

VRがジェンダー問題を解決する

VRの世界が広がり、外見を明かさずにコミュニケーションをとることが一般的になれば、仕事の面では、性別や年齢に左右されず、能力だけで評価される世界が訪れるのではないかとも考えています。

そして、そういった世界になったとき、私の取り組んでいるジェンダーの問題がどうなっているかは非常に興味がありますね。

例えば、採用では、いくら男女差別はしないと言っていても、実際には女性の採用率のほうが低いのが現実です。かつて、外資系企業の面接官の方から「能力だけで評価するなら、採用は9割が女性になる」とお聞きして、衝撃を受けたことがあります。しかし、現実には女性の採用は3割程度なのです。

そこには、女性は採用しても辞めてしまうからという背景もあります。特に日本では、結婚すると退職してしまう女性がいまだに少なくありませんし、私が本当に悔しく思っているところでもあります。

VRが発展して、外見も性別もわからない世界となり、面接も出社もVRで完結するという形が一般的になれば、男女どちらが多く採用されるのでしょうか。

コンプレックスや葛藤を抱えて、最初から「自分にはできない」と思い込んでいる人、年齢を理由にして、チャレンジしていない人などにとっても、チャンスが生まれて面白い世界になるでしょう。

現実の世界とVRの世界とでは、活躍する人がまったく違うという未来だってありうるかもしれません。本書は、病気や障害のある人、同性愛者に限らず、どんな人でも勇気をもらえる1冊だと私は思います。

(構成:泉美木蘭)

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