知るとハマる「リーバイス」ヴィンテージの深い沼 人気再上昇の実用に耐える主要4モデルを解説

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◆501® Big E

<男らしくもほんのりスタイリッシュに進化>

見事にインディゴが残った極上のコンディション。ヴィンテージジーンズの醍醐味は、自分色に育て上げることにあります。こんな一本なら“ヒゲ(フロントの脚の付け根に現れるシワ筋)”から“ハチの巣(膝裏部分に現れるシワ筋)”まで自由自在!(写真/高橋敬大)
恐らく3ウォッシュくらいと見込まれる超絶コンディションの後期Big E。ただし赤タブが切り取られているのが玉にキズ。とは言え、その分リーズナブルであり、そういった狙い目な個体があるところもヴィンテージならでは(写真/高橋敬大)

ヴィンテージ501®において程度のよい個体も多いことから人気を博すBig E。XXの後、1960年代後半~70年代にかけて生産されたモデルです。

ちなみにBig Eは初期型と後期型に分けられ、写真の1本は60年代後半モデルの後期型。先述のXXとの違いは、リーバイス®社が大量生産体制に入り、物作りにおける均質化が全体的に表れてきたところ。

一説によると機械や生産技術が向上し、糸など使用素材の画一化が進んだことで、デニム生地自体に以前のようなムラや味わいが減少したのだとか。それによりクリーンなテイラードアイテムなどとも合わせやすくなっているのです。さらに初期型Big Eより程度のいい個体が多く現存しているところも注目のポイントと言えるでしょう。

XX時代などの革パッチから紙パッチに変更されたのは1955年というのが定説(写真/高橋敬大)
Big E時代には技術開発も進み、縫い糸もイエローの綿糸から強度あるポリエステル糸へ。このモデルもアーキュエイトステッチはオレンジ色のポリ糸(写真/高橋敬大)
デニム端の“耳”はもちろんセルビッジの赤耳です(写真/高橋敬大)
先ほどのXXはシルバートーンのフロントボタンでしたが、こちらはコッパーカラー(写真/高橋敬大)
センターバックのベルトループもXXに比べやや細身です(写真/高橋敬大)
ウエストベルト裏のステッチは、上下ともにチェーンステッチを採用(写真/高橋敬大)

501® Big Eの特徴

とはいえ70年代以降のジーンズとは比べ物にならない豊かな味わいが残っているのも事実。そしてファッション化の影響はフィットにも現われます。XXよりもややテーパードレッグ化が施され、ヴィンテージでありながらスマートな足下が演出できるのもBig Eの大きな特徴。

また、前期型のBig EはXXに近い生地スペックのため、色落ちがやや荒々しいラギッドな雰囲気。それに対し後期Big Eはこなれた生地感であることから色落ちもスッキリ爽やか。つまりキレイ目な着こなしをしたい人にはうってつけの1本と言えるのです。

※今回取材協力をいただいた原宿のヴィンテージショップ、ベルベルジンでは501® Big E後期モデルの取り扱い価格帯は、約5~20万円

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