「ザルな水際対策」五輪で日本人が最も心配する訳

関係者限定でも世界中から人を呼ぶなら徹底せよ

となると、選手を含む大会関係者やメディア関係者に対して水際対策を徹底し、そして入国後の行動制限を厳格にする必要がある。

これを阻止できずに日本国民の感染が拡大してしまったら、国民の安全を日本政府が守られなかったことになり、政府の責任が問われることになる。最近ではプロ野球の広島東洋カープで、5月23日現在、チーム内で12人が陽性判定を受けるなど、感染者の接触による感染力が高いことを物語っている。

現状、一般的に海外から日本に入国する際のルールを整理しておこう。

日本人の帰国および再入国の外国人などを除き、特別な事情がない限りは外国人の入国は認められていない。入国可能な場合でも現地出発前に事前にPCR検査の陰性証明書の取得が必要であるとともに、羽田空港や成田空港などに到着後にPCR検査を実施する。

現在、変異株が多く発生している日本政府が指定した国(国によっては州で指定されている場合もある)からの入国においては、3日間もしくは6日間(インドなどからの入国は28日からは10日間)は空港周辺ホテルに強制的に滞在するルールで(加えて入国から14日間は検疫所長が指定する場所で待機)、それ以外の国からの入国では空港でのPCR検査で陰性が確認されれば、ホテル隔離なしに検疫所長が指定する場所(自宅、社宅、親戚・友人の家、マンスリーマンション、自身で予約したホテルなど)で健康観察のために14日間待機する必要がある。

選手、大会関係者、メディア関係の行動制限は?

海外から訪れる東京五輪選手・大会関係者・メディア関係者のケースはどうか。

選手の入国後の活動場所は選手村や事前合宿地などの宿泊施設、練習場、競技会場などに限定される。選手は入国当日から練習も可能で、ファイザー社から選手全員へのワクチン提供が決まり、ルールを破った段階で競技に出場できないペナルティーも科される。

ワクチン接種が義務にはなっていない大会関係者やメディア関係者について、現時点で報道されている特別入国ルールでは、最初の3日間の隔離期間後、活動計画書を提出することで、検疫所長が指定する場所での14日間の待機なく日本国内での行動が可能となる運用が予定されている。PCR検査も選手は毎日、それ以外の関係者も行動次第でPCR検査を定期的に行う。

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