日本的経営の象徴であった終身雇用制度、年功序列は崩壊しつつあり、それに伴い人材確保の考え方も大きく変化してきた。日本の主要な大手企業では従来新卒中心の採用であったが、中途採用のウェイトを高める企業が増えてきている。しかし、実態はどの程度進んでいるのだろうか。
今回、企業アンケートでその実態を調査した。
超売り手市場で、入社3年以内の離職率が40%近いと言われる時代背景のなか、長年培ってきた企業文化やDNAを堅持しながらも、人材のベストミックスとベストバランスを追求しなければならないミッションは、時代が採用担当者に課した試練だといえそうだ。
「新卒採用と中途採用のウェイトについて」企業アンケート 対象:主要企業250社、うち157社から回答。→回答企業はコチラ 実施期間:2007年11月28日~12月13日 調査:東洋経済オンライン 集計・分析協力:採用プロドットコム |
●中途採用のウェイト「2~3割未満」25.5%が最多
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一般的には新卒一括採用のイメージが強い日本社会だが、大企業の平均勤続年数12.9年という数字が示すとおり、実際は定年まで1つの企業で働き続ける人はすでに少数派であり、多くは転職を経験することになる。
表1は、2006年4月~2007年3月に入社した採用数の内、中途採用の比率を問うたものである。2~3割未満が最も多く、26%と全体の約4分の1を占めている。0~1割未満が22%と次いで多く、その次が1~2割未満の19%となり、中途採用比率が3割未満の企業が66%、全体の約3分の2を占める計算となる。
逆から見ると、中途採用比率が3割以上の企業はすでに全体の約3分の1に達している。今回のアンケート調査が日本の主要企業に行われたことを考えると、この数字は決して低いものではないだろう。
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