ドラゴン桜が推薦「日常の価値を見直す」3冊 「タイトルしか知らない名著」の要点を紹介
試験を受けるときには、周りの雑音や試験会場の寒暖など、不確実な要素がある。運に左右される面もあるが、それをどんと受け止めることで、自分に運を向かせるくらいの度量がなくてはダメだ。そうした心構えもしっかりと伝えて、気持ちを高めさせていく。
そのために、東大専門コースに在籍する生徒の親の意識改革も欠かせない。
そこで家庭で守ってもらうべき10ヵ条を手渡す。これを守ることができれば、必ずその家庭の子は受験に合格できるという秘伝のものだ。
2 何か1つでも家事をさせること
3 適度に運動させること
4 毎日同じ時間に風呂に入らせること
5 体調が悪いときは無理させず、休ませること
6 リビングはいつでも片付けておくこと
7 勉強に口出しをしないこと
8 夫婦仲をよくすること
9 月に一度家族で外食すること
10 この10カ条を父親と共有すること
普通のことばかり書いてあるように見えるか? ああ、そのとおり。受験に立ち向かうには、平穏な家庭での日常生活が必須なのである。
合格は日常生活の延長線上にあり、日々の暮らしを大事にする生徒が受験を制するのだ。
ここで、日常というものの重要性をしっかり捉える本を提示しておこう。
日常の価値を見直すための3冊
『中動態の世界』國分功一郎 医学書院
かつて、能動態でも受動態でもないもう1つの態、中動態が存在した。
一読して、これまで当たり前と思っていたものの捉え方が、ガラリと変わる。そんな希有な体験ができる貴重な1冊。
能動的に行動する人、受動的に生きる人などと言うように、人の態度には「能動」と「受動」があると普通は思われている。能動が「する」で、受動は「される」様子である。
ところがかつては、能動態でも受動態でもない「中動態」なる態が存在していて、これが能動態と対立していたという。能動態と受動態というのではなく、能動態と中動態が区別されていたのだ。
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