コストコが年4840円の会費を取る本質的な理由

収益構造の分解から見えてくる儲けのカラクリ

コストコの強さの源泉とは?(撮影:尾形文繁)

アメリカ生まれの「コストコ・ホールセール」。日本国内で現在28店を構える会員制の小売りチェーンだ。12カ国806店で展開するグローバル企業でもある(2021年4月1日時点)。

コロナ禍は、日本だけではなく世界中で飲食店に大きな影響を及ぼしている。街そのものの集客を飲食店が担っていた地域も多い。また、ショッピングモールやディスカウントストアなども飲食コーナーを設けて集客に活用してきた。

有名なところではイケアがレストランを売り場に併設している。コストコも同じく有名だ。来店者にとってキラーコンテンツはコストコのホットドッグとコーラだった。

日本ではフードコートを一時的に閉鎖し、順次、復活させていった。一方でアメリカではフードコートを閉鎖してからテイクアウトだけで営業していた。ただワクチン接種が進み、屋外席には座席を戻している。さらに、州によっては屋内席の平常化も検討していく。

ところでコストコのホットドッグはアメリカでは1.5ドル(約162円)で販売される。このホットドッグ1.5ドルは30年間も変わっていない。なぜ、このホットドッグの話をしたかというと、この割安なホットドッグが食べられるなら、とコストコの会員になる人は多いからだ。すでに加入しているお客にとっては、会員を継続する理由にもなっている。コストコは基本的に会員に向けたサービスを提供する、囲い込み型のビジネスだ。

アメリカでは120ドルか60ドルの年間会員費(割引等が異なる)がかかる。ちなみに、日本の年間会員費は以下のとおりだ。

個人会員 ゴールドスター     4840円
エグゼクティブ・ゴールドスター   9900円
法人会員 ビジネス        4235円
エグゼクティブ・ビジネス     9900円

それぞれ特典が異なる。読者の皆さんの中では個人会員のゴールドスターが多いだろう。そして、この金額を支払って継続する既存会員は90%ほどに達している。

先日、コストコの2021年上期の決算が発表され、この会員の囲い込みビジネスの強さが、改めて明らかになった。

2021年の上期実績はどうだったか

まずコストコの2021年度の第2四半期は売上高が439億ドル(約4兆7400億円)となった。これは2020年度が383億ドル(約4兆1400億円)であったために15%相当の伸びだ。さらに、上半期で見ても、今年度が862億ドル(約9兆3100億円)に対し、昨年度は745億ドル(約8兆0500億円)だったから、16%伸びている。なおコストコは先日、増配も決定している。

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