限界まで頑張る人が心の崩壊に気づけない不幸

「お断り」できるようになる3つのポイント

感情を慢性的に抑えたり我慢したりしているうちに、自分の本当の気持ちがつかめなくなっていませんか?(写真:mits/PIXTA)
医学部時代の近親者の自死をきっかけに、ライフワークとしてメンタルヘルスに取り組み数多くの「生きづらさ」を抱えた人と接してきた秋葉原内科saveクリニック院長の鈴木裕介氏は、「最も重要なのは人間関係だ」という。
「どうすればアンフェアではなく、公平な関係性を築けるか」「どうすれば互いに相手を大切に思えるか」……。コロナ禍で他人との距離ができやすい今こそ身につけたい“防衛手段”。鈴木氏が執筆した『NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法』より一部抜粋・再構成してお伝えします。

つらいことがありすぎると脳がフリーズする

人間は、「つらい」と認識したままの状態をいつまでも続けることができません。そのため理不尽な状況に置かれ、つらさを感じると、何とかして適応するために“自動的な反応”を試みるようになります。

つらい状況に置かれたとき、まず取られる解決方法は「状況を変えるために戦う、もしくは逃げ出す」ことです。

しかし状況があまりに困難で、戦うことも逃げ出すこともできないでいると、驚くべきことに脳は、つらい状態を直接なんとかしようとすることを諦め、「フリーズ状態」になって適応しようとします。ちょうど外科手術の激痛を麻酔で感じなくさせるように、つらさを感じないように感覚を鈍くしていくのです。

怒りや悲しみ、つらさなどの感情を慢性的に抑えたり我慢したりしているうちに、しだいに自分の本当の気持ちがつかめなくなってくるのです。この時、「つらい」「悲しい」といった感情は消失しているわけではなく、見えないところに押し込められているだけ。そのため、自分でも思いがけないタイミングで感情が爆発します。たとえば、「会社に向かう電車の中で、突然涙が出る」といった出来事が起きるのがその例です。

そうした反応は、「このままだとあなたの心と身体は崩壊します」と自分自身に知らせるアラームのようなものですが、そのことを自覚するのは想像以上に難しいことかもしれません。

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