4WDターボ「GRヤリス」の走りは本物なのか? トヨタGRヤリスをターザン山田がぶった斬る!

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GRヤリスのサイドビュー(東洋経済オンライン編集部撮影)

:一般的に考えれば、5ドアのほうがボディサイズはもちろん、ホイールベースも長くなりそうなものだけど、GRヤリスのほうが圧倒的に大きい。このサイズの違いに自分は注目した。ホイールベースに関していえば、格上のGRスープラが2470mmなのに対し、GRヤリスが2560mmと90mmも長いことに驚いた。横幅、ホイールベース、全長、重量は、速く走るための空力や4WDに大きく影響を与えている。スペック面だけ見ても、ヤリスを進化させたクルマではなく、まったく別物ということがわかる。

:そうですね!真横から見ると、タイヤ&ホイールがボディ両端に配置されて、オーバーハングが極端に短いですよね。ちなみにトヨタのFRスポーツ「86」のホイールベースが2570mm、トレッド幅がフロント1520mm、リヤ1540mm。GRヤリスのホイールベースは2560mmで、トレッド幅がフロント1535mm、リヤ1565mmなので、トレッド幅もかなり広いですよね。これは安定感がありそう!コンパクトに見えるけど、じつはGRスープラや86と比べても大きいんですよね!よく見てますね(笑)。さすが!じゃあ、さっそく軽く街乗りから試乗をはじめましょう! 

ターザン山田、ストリートインプレション

GRヤリスを試乗するターザン山田氏(東洋経済オンライン編集部撮影)

:エンジンを始動すると、思った以上に静かでスポーツカー感はないね。メーターパネルや室内は、シンプルで機能的だけど高級感やスポーツ感は薄い。正直にいえば安っぽい印象だ。クラッチは、軽くて、つながりもスムーズなので、扱いやすいマニュアルミッション車といえるだろう。ゆっくり加速させると、本当に静かでブースト圧が立ち上がるまでは、普通の3気筒エンジンといった印象で特徴も少ない。良くも悪くも普通のクルマだ。

マニュアルミッションのフィーリングは、カッチリ感があり、剛性と強度はゆっくり走らせても感じられる。エンジンのレスポンスやトルク感も、ブースト圧をかけない街乗りでは、1.6リッターの3気筒NAエンジンといった感じで悪くはないけど、特別よくもない。だが、アクセルを踏み込んで、3000rpmあたりからパワー感、トルク感が増してくる。エキゾーストサウンドと連動して、期待どおりのエンジン性能を発揮してくれるね!

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