橋下徹「教育格差は自己責任で片付けられない」

日本の「教育への公費投入」は先進国最低レベル

「教育格差」についての橋下徹氏の持論とは? (写真:CORA/PIXTA)
橋下徹氏と堀江貴文氏の共著『生き方革命 未知なる新時代の攻略法』では、働き方・お金・学び・教育・都会生活などについて、2人の持論が展開されています。
本稿では、同書から一部を抜粋しお届けします。

挑戦には「セーフティーネット」が必要

これからは個人の能力が問われる時代になる。だから誰もが自分の適性を自覚し、能力を最大限に高められる方向へ進むのが理想だと僕は考えている。

激しい自由競争のなかで切磋琢磨することで、人間の能力は鍛えられる。そのような人間集団が社会も活性化させる。流動性は社会全体を活性化させるのだ。

ただし人が激しい競争のなかで挑戦するためにはセーフティーネットが絶対に必要だ。サーカスの芸人が空中ブランコで大技を繰り出せるのも、安全のためのネットや命綱があるからだ。

セーフティーネットがなかったら、恐怖心の欠如した一部の人間しかチャレンジなどしないだろう。

さらに、僕は子どもたちが教育を受けることのできる環境は平等にしなければならないと思う。

日本の教育内容にいろいろ批判もあるし、とくに日本の大学の質は非常に低い。しかし、一部の天才肌の者を除いては、自分で学ぶ能力が身に付くまではある程度教育を受けることが必要だ。

教育とは知識を得るものではなく、自分で学ぶ能力という一種の事務処理能力を得る機会だ。

飛行機も飛び立っていくには滑走が必要だ。自転車を1人で乗れるようになるにも、後ろで支えながら走ってくれるパパやママが必要だ。

この滑走やパパやママにあたるものが、教育だと思う。

だからもうすでに1人で飛び立てる者、1人で自転車に乗れる者は、教育に頼らずに自分の力でどんどん学んで進んでいけばいい。個人の学ぶ力を伸ばすものが教育だというなら、1300万人ほどの子どもたちを、4月一斉入学、3月一斉卒業、4月進級という同一のカリキュラムで教育する必要はない。

教育のIT化が実現できる時代になったのだから、個人の能力に合わせた教育カリキュラムに抜本的に変更していくべきだ。

大量生産、大量消費時代において、集団で同じ行動をとることのできる人材を養成する必要のあった昭和時代と、個人の力が重視されるこれからの時代はまったく違うのだ。

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